ホンダの人気軽自動車N-BOX。「N-BOXはリッター何キロくらい走るんだろう?」と、実際の燃費性能が気になっている方も多いのではないでしょうか。
特に、N-BOXの実燃費や、力強い走りが魅力の燃費がターボ車でどう変わるのかは、購入を検討する上で重要なポイントです。中には新型NBOXは燃費悪い、あるいは燃費が悪すぎると感じる方もいるようですが、その燃費が悪い原因は何なのでしょうか。
また、ガソリンのタンク容量を把握し、満タンで何キロ走るのかを知っておけば、日々の使い勝手もイメージしやすくなります。
この記事では、N-BOXの燃費に関するあらゆる疑問に、データと具体的な対策を交えながら詳しくお答えしていきます。
この記事のポイント☝️
- N-BOXのグレード別・走行シーン別の実燃費
- 燃費が悪化する具体的な原因と誰でもできる改善策
- スペーシアやタントなど競合車種との燃費性能の比較
- ガソリン代を含めた年間の維持費シミュレーション
N-BOXはリッター何キロ走れる?実際の燃費を徹底解説

- N-BOXの実燃費はどのくらい?
- ターボ車との燃費の違いは?
- 新型NBOXの燃費悪いって本当?
- ガソリンタンクの容量と航続距離
- 満タンで何キロ走るかシミュレーション
N-BOXの実燃費はどのくらい?

N-BOXの燃費を考える上で最も重要なのが、カタログ燃費ではなく実際に走行した際の「実燃費」です。結論から言うと、N-BOXの実燃費は、NA(ノンターボ)車でおおよそ15km/L〜18km/L、ターボ車で14km/L〜17km/Lが平均的な数値となっています。
もちろん、この数値は走行環境によって大きく変動します。例えば、信号や渋滞が多く、発進・停止を繰り返す市街地走行では12km/L~15km/L程度に落ち着くことが多いです。
一方で、一定の速度で走りやすい郊外や高速道路では18km/L~22km/Lまで燃費が伸びることも珍しくありません。
走行シーン別の実燃費目安(NA・2WD車)
N-BOXの燃費は、走る場所によって大きく変わることを覚えておきましょう。
- 市街地(街乗り):12~15km/L
- 郊外路:18~21km/L
- 高速道路:18~22km/L
このように、カタログに記載されている燃費値(WLTCモードで21.6km/Lなど)と実燃費に差が生まれるのは、定められた試験条件と、私たちの日常的な運転状況が異なるためです。特にエアコンの使用や乗車人数、積んでいる荷物の量なども燃費に影響を与える要因となります。
ターボ車との燃費の違いは?

N-BOXには、自然吸気(NA)エンジンとターボエンジンが設定されており、どちらを選ぶかによって燃費性能は変わってきます。一般的に、ターボ車はNA車に比べて実燃費が1km/L~2km/Lほど低くなる傾向にあります。
その理由は、ターボエンジンが持つ特性にあります。ターボ車は、排気ガスの力を利用してエンジンに多くの空気を送り込むことで、排気量が小さいままでも力強い加速力を生み出します。このパワフルな走りは、坂道や高速道路での合流などで大きなメリットとなります。
しかし、そのパワーを発揮するためには、より多くの燃料を消費する必要があります。特に、アクセルを深く踏み込む機会が多い市街地走行では、ターボが頻繁に作動するため燃費が悪化しやすいです。逆に、高速道路などで一定速度を保って走行する際は、エンジン回転数を低く抑えられるため、NA車と燃費の差が少なくなることもあります。
どちらを選ぶべき?NAとターボの選び方
NAエンジンがおすすめな人
- 主に街乗りや近所の買い物で使う
- 燃費を最優先したい
- 初期費用を抑えたい
ターボエンジンがおすすめな人
- 高速道路を頻繁に利用する
- 坂道の多い地域に住んでいる
- 大人数で乗る機会が多い
- ストレスのない加速感を求める
このように、どちらのエンジンが良いかは、ご自身のライフスタイルや運転する環境によって異なります。燃費性能と走行性能のバランスを考えて選ぶことが大切です。
新型NBOXは燃費悪いって本当?

「新型N-BOXは燃費が悪い」という声を聞くことがありますが、これは一概に事実とは言えません。むしろ、純ガソリンエンジンを搭載した軽スーパーハイトワゴンの中では、優れた燃費性能を持っていると言えます。
では、なぜ「燃費が悪い」という評判が生まれるのでしょうか。主な理由として、以下の2点が考えられます。
1. 車両重量が重いこと
N-BOXは、広い室内空間やスライドドア、充実した安全装備を備えているため、軽自動車の中では車両重量が重い部類に入ります(約900kg〜1,000kg超)。
車は重ければ重いほど、動かすためにより多くのエネルギー(燃料)を必要とするため、軽い軽自動車と比較すると燃費面では不利になります。
2. 競合車種にハイブリッドモデルがあること
スズキのスペーシアなど、競合車種にはマイルドハイブリッドシステムを搭載したモデルが存在します。
ハイブリッド車はモーターがエンジンの働きを補助するため、純ガソリン車のN-BOXと比較すると、どうしてもカタログ燃費や実燃費の数値で見劣りしてしまいます。
これらの理由から、特に燃費の良い他車種から乗り換えた方や、カタログ燃費との差を大きく感じた方が「燃費が悪い」という印象を持ってしまうことがあるようです。
しかし、N-BOXが持つクラストップレベルの室内空間や使い勝手、走行安定性を考慮すれば、その燃費性能は十分に納得できるレベルにあると言えるでしょう。
ガソリンタンクの容量と航続距離

N-BOXのガソリンタンク容量は、駆動方式によって異なります。
具体的には、2WD(FF)車が27L、4WD車が25Lとなっています。
これは、軽スーパーハイトワゴンの中では標準的なサイズです。例えば、競合のスズキ スペーシアのタンク容量も27Lですが、ダイハツ タントは30Lと少し大きめに設定されています。
タンク容量が小さいと、一度の給油で走行できる距離(航続距離)が短くなるため、給油の頻度が少し増える可能性があります。特に、燃費が悪化しやすい冬場や、長距離を移動する際には、早めの給油を心がけると安心です。
満タンで何キロ走るかシミュレーション
では、実際にN-BOXはガソリン満タンで何キロくらい走れるのでしょうか。ここでは、前述の実燃費の平均値を使って、航続距離をシミュレーションしてみましょう。
計算式は「実燃費(km/L)× タンク容量(L)」です。
グレード/駆動方式 | 実燃費(目安) | タンク容量 | 航続距離(目安) |
---|---|---|---|
NA / 2WD | 17.0km/L | 27L | 約459km |
NA / 4WD | 15.0km/L | 25L | 約375km |
ターボ / 2WD | 16.0km/L | 27L | 約432km |
ターボ / 4WD | 14.5km/L | 25L | 約362km |
あくまでシミュレーション上の数値ですが、NAの2WD車であれば、無給油で東京から名古屋あたりまで走行できる計算になりますね。ご自身の乗り方に合わせて、給油タイミングの参考にしてみてください。
ただし、これはあくまで平均的な実燃費に基づいた計算です。市街地走行が中心であれば航続距離は短くなりますし、高速道路をスムーズに走行すればもっと長く走ることができます。
N-BOXがリッター何キロで走るかを左右する要因

- 燃費悪すぎ!?燃費が悪い原因を解説
- 燃費を向上させる3つのポイント
- スペーシアやタントとの燃費比較
- N-BOXの年間維持費はいくら?
- 【結論】N-BOXは実際リッター何キロ走る?
燃費悪すぎ!?燃費が悪い原因を解説

「自分のN-BOX、思ったより燃費が悪いな…」と感じる場合、いくつかの原因が考えられます。
燃費が悪化する主な原因は、車の状態だけでなく、私たちの運転の仕方や使い方に隠されていることが多いです。ここでは、燃費が悪くなる代表的な原因を詳しく見ていきましょう。
原因1:運転の仕方
燃費に最も大きく影響するのが運転スタイルです。特に「急」がつく操作は、燃料を無駄に消費してしまいます。
- 急発進・急加速:アクセルを強く踏み込むと、エンジンは必要以上に燃料を噴射します。
- 急ブレーキ:せっかく運動エネルギーを使って進んできたのに、ブレーキで熱エネルギーとして捨ててしまうことになります。車間距離を詰めすぎると、急ブレーキの回数が増えがちです。
原因2:走行環境
どのような環境で車を使うかも燃費を左右します。
- 短距離走行の繰り返し:エンジンは、適度に温まった状態(水温80℃前後)で最も効率よく作動します。しかし、5分程度のちょい乗りばかりだと、エンジンが温まる前に目的地に着いてしまうため、燃費が極端に悪化します。
- 渋滞:進んだり止まったりを繰り返す渋滞は、最も燃費に悪い状況の一つです。アイドリングストップ機能がついていても、頻繁な再始動は燃料を消費します。
原因3:車両のメンテナンス不足
車のコンディションを保つことも燃費には不可欠です。
- タイヤの空気圧不足:タイヤの空気が減っていると、地面との抵抗が大きくなり、燃費が悪化する原因になります。これは、空気の抜けた自転車を漕ぐのが大変なのと同じ原理です。最低でも月に1回は空気圧をチェックしましょう。
- エンジンオイルの劣化:古いオイルは潤滑性能が落ち、エンジン内部の摩擦抵抗が増えてしまいます。定期的なオイル交換は、燃費維持に欠かせません。
原因4:エアコンの使用と積載量
意外と見落としがちなのが、エアコンや荷物の影響です。
- エアコンの過度な使用:特に夏場の冷房は、コンプレッサーを動かすためにエンジンの力を使うため、燃費を10%以上悪化させることがあります。
- 不要な荷物:車体が重くなると、その分燃費は悪くなります。使わないゴルフバッグやキャンプ用品などを積みっぱなしにしている場合は、降ろすだけで燃費が改善します。
これらの原因が一つだけでなく、複数重なることで「燃費が悪すぎ…」と感じる状況につながります。一度ご自身の乗り方や車の状態を見直してみることをおすすめします。
燃費を向上させる3つのポイント

燃費が悪化する原因がわかれば、改善策も見えてきます。特別な道具は必要なく、日々の少しの心がけでN-BOXの燃費は良くすることができます。
ここでは、誰でも今日から実践できる燃費向上のための3つのポイントをご紹介します。
ポイント1:やさしいアクセル・ブレーキ操作を心がける
燃費改善の基本は、「ふんわりアクセル」と「早めのアクセルオフ」です。発進するときは、クリープ現象を利用しながら、ゆっくりとアクセルを踏み込みましょう。
目標速度になったら、アクセルを少し緩めて一定速度を保つのがコツです。また、先の信号が赤だったり、下り坂に差し掛かったりした際は、早めにアクセルから足を離し、エンジンブレーキを有効活用することで無駄な燃料消費を抑えられます。
ポイント2:定期的なメンテナンスを欠かさない
車の健康診断とも言えるメンテナンスは、燃費性能を維持するために非常に重要です。特に、タイヤの空気圧チェックは最も手軽で効果的な方法です。
ガソリンスタンドで給油のついでに、月に一度は必ず確認しましょう。適正な空気圧は、運転席のドアを開けたところに貼ってあるシールで確認できます。加えて、エンジンオイルやエアフィルターの定期交換も、エンジンの効率を保つために忘れずに行いましょう。
ポイント3:車を軽く保ち、不要な機能はオフにする
車内に積みっぱなしの不要な荷物は、燃費を悪化させる原因になります。車は「走る物置」ではありません。定期的に車内を整理し、できるだけ身軽な状態を保ちましょう。
また、エアコンは必要な時だけ使い、設定温度を控えめにするだけでも効果があります。N-BOXには、エンジンやエアコンの作動を燃費優先で制御する「ECONスイッチ」が搭載されていますので、普段からONにしておくことをおすすめします。
スペーシアやタントとの燃費比較

N-BOXを選ぶ際、ライバルとなるスズキ「スペーシア」やダイハツ「タント」の燃費も気になるところです。ここでは、各車の燃費性能を比較してみましょう。
結論から言うと、燃費性能だけで見れば、マイルドハイブリッドを搭載するスペーシアが最も優れています。N-BOXとタントは、ほぼ同等の燃費性能と考えてよいでしょう。
車種(NA/2WD) | カタログ燃費(WLTC) | 実燃費(目安) | 特徴 |
---|---|---|---|
ホンダ N-BOX | 21.6km/L | 15~18km/L | 走行安定性と室内の質感が高い。純ガソリン車。 |
スズキ スペーシア | 23.9km/L~25.1km/L | 17~20km/L | マイルドハイブリッド搭載で燃費性能No.1。 |
ダイハツ タント | 22.7km/L | 16~18km/L | ミラクルオープンドアが特徴。N-BOXと燃費は同等。 |
このように、スペーシアはモーターのアシストがある分、特に発進・停止の多い街中での燃費に強みがあります。一方で、N-BOXは燃費性能では一歩譲るものの、エンジンそのものの力強さや、高速走行時の安定性、静粛性といった「走りの質」で高い評価を得ています。
燃費は車選びの重要な要素ですが、それだけが全てではありません。それぞれの車の持つ特徴や魅力を総合的に比較し、ご自身の使い方に最も合った一台を選ぶことが大切です。
N-BOXの年間維持費はいくら?

車を所有するには、購入費用だけでなく、ガソリン代や税金、保険料といった維持費がかかります。N-BOXの場合、年間の維持費はどのくらいになるのでしょうか。ここでは、具体的な費用項目をシミュレーションしてみます。
今回は、最も一般的なグレードである「N-BOX G (NA/2WD)」を例に、年間10,000km走行した場合の費用を計算してみますね。
費用項目 | 年間費用の目安 | 備考 |
---|---|---|
ガソリン代 | 約94,117円 | 実燃費17km/L、レギュラー160円/Lで計算 |
軽自動車税 | 10,800円 | 毎年4月1日時点の所有者に課税 |
任意保険料 | 約30,000円 | 年齢や等級、補償内容により大きく変動 |
車検費用(2年ごと) | 約25,000円/年 | 法定費用+点検料。ここでは5万円を2年で割った金額 |
メンテナンス費用 | 約10,000円 | オイル交換、消耗品交換など |
合計 | 約169,917円 | 月額換算で約14,160円 |
駐車場代は別途考慮が必要
上記のシミュレーションには、駐車場代は含まれていません。ご自宅に駐車場がない場合は、月々の駐車場代がさらに上乗せされるため注意が必要です。
あくまで目安の金額ですが、N-BOXの年間の維持費は約17万円前後となります。
ターボ車の場合はガソリン代がもう少し高くなる可能性があります。普通車と比較すると、税金や保険料が安く抑えられるのが軽自動車の大きなメリットですね。
【結論】N-BOXは実際リッター何キロ走る?
最後に、この記事の要点をまとめます。N-BOXの燃費について理解を深め、快適なカーライフを送るための参考にしてください。
- N-BOXの実燃費はNA車で平均15km/Lから18km/L
- ターボ車はNA車より1km/Lから2km/Lほど燃費が落ちる傾向がある
- 走行シーン別では高速道路や郊外路で燃費が伸びやすい
- 市街地でのストップ&ゴーは燃費が悪化しやすい
- 「燃費が悪い」と言われる原因は車重やハイブリッド非搭載にある
- しかし純ガソリンの軽ハイトワゴンとしては優秀な燃費性能を持つ
- 燃費が悪化する主な原因は「急」のつく運転操作にある
- 短距離走行の繰り返しやメンテナンス不足も燃費を悪くする
- 燃費を良くするには「ふんわりアクセル」が基本
- タイヤの空気圧チェックは手軽で効果的な燃費改善策
- 不要な荷物を降ろして車を軽く保つことも大切
- 競合車比較ではマイルドハイブリッドのスペーシアに燃費で劣る
- タントとはほぼ同等の燃費性能
- N-BOXの魅力は燃費だけでなく走行安定性や室内の広さにある
- 年間維持費は約17万円が目安で経済的
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