ダイハツのタントは、やっぱりあの「ミラクルオープンドア」が魅力的で、新型がどうなるのかすごく気になっています。みなさんも「タントのフルモデルチェンジはいつなんだろう?」と思って、検索されたんじゃないでしょうか。
軽のスーパーハイトワゴン市場は、N-BOXやスペーシアといった強力なライバルがひしめく大激戦区。そんな中で、タントが次にどんな一手(新型)を出してくるのか、業界の注目も集まっています。
調べてみると、当初の予測では2026年という情報が多かったんですが、ダイハツの認証不正問題の影響で、どうやらスケジュールが大きく変わる可能性が高いみたいなんです。
さらに、新しいe-SMART HYBRIDという強力な武器を積んでくるという話や、人気のタントカスタムが廃止されるかも、なんて気になる噂も…。
結局、新型は待つべきなのか、それとも現行型やライバル車を選ぶべきなのか、悩みますよね。この記事では、私と同じように新型タントの登場時期や中身が気になっている方に向けて、最新の予測情報を分かりやすく整理してみました。
この記事のポイント☝️
- 次期新型タントの最新の発売予測時期
- 認証不正問題によるスケジュールへの影響
- 注目の新ハイブリッドと予想される燃費
- 待つべきか、現行型を買うべきかの判断ポイント
タントのフルモデルチェンジはいつ?最有力予測
ここからが本題ですね。みなさんが一番知りたい「結局、タントの新型はいつ出るの?」という発売時期。このセクションでは、まず業界で「本命」とされていた予測時期と、その根拠をしっかりとおさらいします。
そして、その予測を根底から揺るがしている「最大の不確定要素」についても、真正面から切り込んでいきたいと思います。合わせて、次期タントの「心臓部」になると予測されている新技術や燃費についても、詳しく見ていきましょう。
当初予測は2026年12月

まず結論から言うと、認証不正問題が発覚する「前」に、多くの自動車専門メディアや業界筋で最有力とされていた予測時期は、「2026年12月頃」でした。
なぜこの時期だったのか? それは、自動車業界で「モデルサイクル」と呼ばれる、新型車が登場するおおよその周期に基づいた、非常に合理的な予測だったからなんです。
今のタント(4代目・LA650S/LA660S型)が発売されたのは、2019年7月9日です。2026年12月というのは、現行モデルの発売からちょうど7年と5ヶ月が経過するタイミングなんです。
軽自動車、特にタントやN-BOXのような、メーカーの屋台骨を支える「基幹車種」のフルモデルチェンジ周期は、一般的に6年〜7年で設定されることが多いです。開発費の回収や、競合他社の動向、市場のトレンド変化に対応するために、このくらいの周期が理想的とされてきたんですね。
下の表は、タントの歴代モデルチェンジの履歴です。
| 代 | 型式(代表) | 発売年月 | 先代からの周期 |
|---|---|---|---|
| 初代 | L350S/L360S | 2003年11月 | – |
| 2代目 | L375S/L385S | 2007年12月 | 4年1ヶ月 |
| 3代目 | LA600S/LA610S | 2013年10月 | 5年10ヶ月 |
| 4代目(現行) | LA650S/LA660S | 2019年7月 | 5年9ヶ月 |
| 5代目(予測) | – | 2026年12月 (当初予測) | 7年5ヶ月 (予測) |
この表を見ると、3代目から4代目(現行)への移行が約5年9ヶ月だったので、次の7年5ヶ月(予測)というのは少し長めにも見えます。
ですが、現行の4代目はダイハツの新しい車づくりの指針「DNGA」を採用した第一弾という大きな節目でした。その次となる5代目は、さらに「新開発のハイブリッド搭載」という非常に大掛かりな刷新が予定されています。
これだけの大変更を伴う開発期間を考えれば、約7年半というサイクルはごく標準的で妥当な線。だからこそ、多くのメディアが「2026年12月」を本命として報じていたわけですね。
認証不正問題で2027年以降に遅延か

さて、この「2026年12月予測」をほぼ無効にしてしまう可能性が極めて高いのが、2023年末に発覚したダイハツの認証不正問題です。
これは、単に一部の車種で問題が起きたという話ではなく、ダイハツの車づくりの「プロセス」そのものにメスが入れられる、非常に深刻な事態となりました。
国土交通省への報告と再発防止策の中で、ダイハツは「無理な開発スケジュールの撤廃」を明言。具体的には、新型車の開発期間を従来比で「1.4倍」に延長するという方針を打ち出しています。(出典:ダイハツ工業株式会社 企業情報サイト「当社の認証申請における不正行為に関する公表情報」)
この「開発期間1.4倍」というのが、次期タントに致命的な影響を与えるんです。
開発期間1.4倍の影響は甚大
なぜか? それは、次期タントが「単なるデザイン変更」ではなく、
- 新開発の「e-SMART HYBRID」の搭載
- 進化した「最新DNGAプラットフォーム」の採用
という、最も認証プロセスが複雑で時間のかかる「2つの新技術」を同時に導入する予定だからです。
この最も大変なモデルチェンジに「開発期間1.4倍」のルールが厳格に適用されれば、2026年という当初のスケジュールを維持することは物理的に不可能、というのが業界アナリストの共通した見方になっています。
実際に、同時期に開発中と見られていた新型コペンが、軽自動車の規格を捨てて1.3Lエンジンの普通車として開発される、なんていう情報も出てきています。これは、全社的に開発計画がゼロベースで見直されている強力な証拠とも言えますね。
私たち消費者としては、もちろん早く新型に乗りたいですが、それ以上に「安全で信頼できる車」に乗ることが大前提です。ここで開発プロセスを根本から見直してもらうことは、長い目で見ればプラスになるはず。
こうした状況から、次期タントの実際の発売は、当初予測から大幅に遅れ、2027年以降にずれ込む可能性が極めて高いと、予想しています。
e-SMART HYBRID搭載

発売が遅れるかもしれないのは本当に残念ですが、その分、期待がとんでもなく高まっているのが、搭載がウワサされる「新パワートレイン」です!
次期タントの最大の目玉、それは軽自動車用に新しく開発されると予測されている「e-SMART HYBRID(イースマートハイブリッド)」の搭載です。
これは、すでにダイハツのロッキーなどで採用されている技術ですが、ついに軽自動車(タント)にも積んでくるか!と、期待しています。
シリーズ式ハイブリッドとは?
この「e-SMART HYBRID」は、日産の「e-POWER」と同じ、「シリーズ式ハイブリッド」という方式です。
仕組みはとてもシンプルで、
- エンジン:発電だけに専念します。
- 車輪:100%電気モーターの力だけで動きます。
つまり、エンジンは車輪と一切つながっておらず、バッテリーに電気を送るための「発電機」としてだけ働くわけですね。だから、走りの感覚としてはほぼ「電気自動車(EV)」なんです。
マイルドハイブリッドとの決定的な違い
ここで重要なのが、ライバルとの比較です。ホンダのN-BOXや、スズキの新型スペーシアが採用しているのは「マイルドハイブリッド」という方式です。
マイルドハイブリッドとは?
こちらは、あくまで主役はエンジン。モーターは、発進時や加速時に「ちょっと手伝う」アシスト役です。だから燃費は良くなりますが、走りの感覚は基本的にガソリン車に近いですね。
ダイハツは、この「マイルドハイブリッド」の段階を飛び越えて、いきなり「ストロングハイブリッド(シリーズ式)」を投入するという、野心的な戦略(技術的ジャンプ)を選んだと見られています。
これが実現すれば、軽スーパーハイトワゴンとは思えない、異次元の静かさと、力強く滑らかな発進・加速が手に入ることになります。
家族を乗せて坂道を登る時や、高速道路での合流など、今の軽自動車で「ちょっとパワーが足りないな…」と感じるシーンで、絶大な威力を発揮してくれそうです。これは本当に楽しみですよね!
目標燃費はWLTCモード30.0km/L

そして、このe-SMART HYBRIDがもたらすもう一つの絶大なメリット。それは、もちろん「燃費」です。
家計を預かる一人として、これ以上気になる数字はありません(笑)。
専門メディア各誌が予測している、新設定されるハイブリッドモデルの目標燃費は…なんとWLTCモードで「30.0km/L」という、とんでもない数値が報じられています!
この「30.0km/L」は驚異的な数値
これがどれだけスゴイことかと言うと、例えばライバルの新型スペーシア(ハイブリッドX・FF)のWLTCモード燃費が25.1km/Lです。これでも十分に低燃費ですが、タントはそれを2割近くも上回る可能性があります。
また、現行タント(NA・FF)の22.7km/Lと比べても、その差は歴然。もしこの数値が本当なら、軽スーパーハイトワゴン市場で「ぶっちぎり」の燃費性能となり、N-BOXやスペーシアにとって最大の脅威になることは間違いありません。
もちろん、この数値はあくまで「予測目標値」であり、実際の燃費はグレードや走行条件によって変わってきます。とはいえ、ダイハツが本気でこのクラスのトップを獲りに来ている、という強い意志を感じる数字ですよね。
燃費向上はハイブリッドだけじゃない
ハイブリッドの陰に隠れがちですが、もちろん従来のガソリンエンジン(NA・ターボ)も、プラットフォームの刷新やエンジンの改良によって、現行モデルからさらに燃費が向上すると見込まれています。
| パワートレイン | 駆動方式 (予測) | 予想燃費 (WLTCモード) | 現行比 (参考:現行FF車) |
|---|---|---|---|
| e-SMART HYBRID (新設定) | FF | 30.0 km/L | – |
| 660cc NAエンジン | FF | 23.0 km/L | (現行 22.7km/L) |
| 660cc ターボエンジン | FF | 21.5 km/L | (現行 21.2km/L) |
※これらの数値はあくまで専門メディア等による予測値であり、実際の公式発表とは異なる可能性があります。
ハイブリッドは価格も高くなるでしょうから、ガソリン車も堅実に進化して、選択肢をしっかり残してくれるのは嬉しいポイントです。
新型プラットフォームと乗り心地
走りや燃費といった「パワートレイン」の進化と並んで、車の「骨格」となる部分も大きく進化しそうです。
それが、「DNGA(Daihatsu New Global Architecture)」の進化です。
現行の4代目タントは、このDNGAを採用した記念すべき第一弾の車種でした。発売当時、私も試乗しましたが、「軽自動車の走りがここまで良くなったのか!」と感動したのを覚えています。
次期タント(5代目)では、このDNGAをさらに進化させた最新のプラットフォーム(車台)が採用されると予測されています。
剛性アップと乗り心地
新型プラットフォームの最大のメリットは、「ボディ剛性の向上」、特に「曲げ剛性」がアップすることだと言われています。
…と言っても、専門用語で分かりにくいですよね(笑)。
簡単に言うと、「車体がヨレにくくなる」ということです。これにより、
- 路面のデコボコや段差を乗り越えた時の「突き上げ感」が少なくなる。
- カーブを曲がる時に車体が安定し、フラフラしにくくなる。
- 高速道路での直進安定性が増す。
といった効果が期待できます。特にタントのような背の高い車(スーパーハイトワゴン)は、横風やカーブでのふらつきが弱点になりがち。
ここが改善されると、運転するパパの疲労が減るのはもちろん、後部座席に乗る子供や家族の「車酔い」軽減にも繋がるかもしれません。これは地味ながらも非常に重要な進化ポイントですね。
軽量化と低床化のメリット
もう一つの大きなメリットが「軽量化」と「さらなる低床化」です。
車体が軽くなれば、もちろん燃費性能の向上に直接貢献します。e-SMART HYBRIDの目標燃費30km/Lも、この軽量化技術があってこそでしょう。
そして、家族持ちとして見逃せないのが「低床化」。床がさらに低くなることで、後述する「ミラクルオープンドア」と組み合わせた時の乗降性が、劇的に良くなると期待されています。
ボディサイズ自体は、軽自動車規格(全長3,395mm、全幅1,475mm)を最大限に活用している現行モデルと、ほぼ同等になると予測されています。限られたサイズの中で、中身の「質」を極限まで高めてくる。そんな次期タントの姿が見えてきますね。
タントのフルモデルチェンジはいつ?新型の進化
さて、前半では「いつ出るの?」という時期の予測と、e-SMART HYBRIDという「心臓部」の革新について見てきました。
後半のセクションでは、タントの「代名詞」とも言えるあの機能がどうなるのか、そして毎日目にする内装や、ちょっと気になる「あの噂」について、さらに深く掘り下げていきたいと思います。家族で使う車だからこそ、こういう使い勝手の部分が決め手になりますよね。
ミラクルオープンドアは継続採用

タントの購入を検討する時、もうこの機能が8割方「決め手」になっている方も多いのではないでしょうか。そう、「ミラクルオープンドア」です。
助手席側の柱(センターピラー)がなく、スライドドアと合わせると、とてつもない大開口部が出現する、タントのアイデンティティとも言える機能ですね。
これ、新型でもちゃんと採用されるの?と心配している方もいるかもしれませんが、ご安心ください。専門誌などの情報によれば、次期モデルでもこの「ミラクルオープンドア」は継続採用されることが確実視されています。
なぜピラーレスが支持されるのか?
2007年の2代目タントから採用されて、タントの地位を不動のものにしたこの機構。なぜこれほどまでに支持されるのか。これには利点があります。
- 雨の日の乗り降り: 傘を差しながら、子供を抱っこしてチャイルドシートに乗せる時。あの開口部があれば、親も子供も濡れずにスムーズに乗せられますよね。
- 狭い駐車場での荷物の積み下ろし: スーパーの駐車場で、隣の車が近くてドアが少ししか開けられない時。タントならスライドドア側から大きな荷物も楽々積み込めます。
- 子供の着替え: 公園で遊んで泥だらけになった子供を、車内で着替えさせる時。あの広さなら立ったまま着替えさせることもできそうです。
- 大きな荷物の積載: 後部座席を倒して、ベビーカーやちょっとした家具を積む時も、横から簡単に入れられます。
次期モデルでは、このピラーレス構造はそのままに、開口部がさらに拡大されるとの予測もあります。これに加えて、前半でお話しした「新型プラットフォームによる低床化」が組み合わさるわけです。
ただでさえ乗り降りしやすいのに、床がさらに低くなり、開口部も広がる…まさに「鬼に金棒」ですね。小さなお子さんや、足腰が少し弱くなってきたおじいちゃん、おばあちゃんを乗せる時にも、この上ない安心感を提供してくれると思います。
内装の刷新とデジタルメーター採用

外見のデザインも気になりますが、運転中ずっと目にする「内装(インテリア)」も大きく進化しそうです。
現行モデルのタントは、メーターがダッシュボードの中央に配置された「センターメーター」が特徴ですよね。あれが、次期モデルでは廃止される、という予測が有力です。
デジタルメーターの採用
センターメーターの代わりに、運転席の正面(ステアリングの奥)に「デジタルメーター」が採用されると見られています。これは、最近の車のトレンドですね。
センターメーターは、視線の移動が少なくて済むというメリットを謳っていましたが、個人的には、やっぱり速度計などは運転席の真正面にあった方が直感的で見やすいかなと思います。今のステップワゴンもそうなので、私にとっては馴染みやすい変更です。
デジタルメーターになることで、燃費情報や安全装備の作動状況なども、より分かりやすくカラフルに表示できるようになるでしょう。e-SMART HYBRIDのエネルギーフローなんかも、リッチに表示されそうで楽しみです。
インフォテインメントの強化
そして、今や車選びに欠かせない要素となった「ナビ・オーディオ周り」です。
近年のニーズに合わせて、10インチクラスの大型ナビゲーション、または9インチクラスのディスプレイオーディオが設定される見込みです。
もちろん、Apple CarPlayおよびAndroid Autoへの対応も予測されています。スマホの地図アプリや音楽アプリを、そのまま純正ナビの画面で使えるのは、一度体験すると戻れない便利さですよね。
快適・安全装備も進化
ほかにも、現行モデルで好評の「電動パーキングブレーキ(EPB)」や、信号待ちなどで足が疲れない「オートブレーキホールド」は、引き続き搭載されると予測されます。あの「ミラクルウォークスルーパッケージ」の使い勝手も、さらに改善されるかもしれません。
安全性能についても、現行の「次世代スマートアシスト」からさらに進化した、最新の「スマアシ」が搭載され、より安心感が高まることでしょう。
タントカスタム廃止の噂を検証

さて、ここで一つ、タントに関心がある方なら一度は目にしたかもしれない、衝撃的な噂についてです。
それは、「タントカスタムが廃止される」というもの。
「えっ、あのカスタムがなくなるの!?」と驚かれた方も多いと思います。標準モデルよりもカスタムの方が好き、という方も多いですし、私もあの存在感はタントの大きな魅力の一つだと思っていました。
でも、安心してください。この噂、よくよく調べてみると「廃止=この世から消滅」という単純な話ではなさそうなんです。
予測の真相(分析)としては、「タントカスタム」という独立した車種名(車名)が廃止され、その特徴的なデザインが、標準モデルの「上級グレード」または「デザインパッケージ」として統合される、という意味だと分析されています。
例えば、「タント Xターボ “スタイリッシュパッケージ”」とか「タント “Zエアロ” グレード」みたいな名前になるイメージでしょうか。
では、なぜダイハツは長年人気を博してきた「カスタム」という名称を、わざわざ廃止(統合)する可能性があるのでしょうか。これには、2つの合理的な理由が考えられます。
分析A:コストと認証問題
最も有力な理由が、やはり「認証不正問題」を受けた開発プロセスの見直しです。
今までは「タント」と「タントカスタム」という、デザイン(特にバンパーやライト周り)が大きく異なる2つの系統で、それぞれ開発・生産・そして認証(型式指定)の手続きを行っていました。
しかし、「開発期間1.4倍」という重い制約の中で、この2系統のラインを維持するのは、開発コストも認証手続きの工数も膨大になります。そこで、法律上は単一の「タント」という車種のグレード違い(パッケージオプション)として扱うことで、開発・認証のプロセスを大幅に効率化・削減できる。これは、今のダイハツにとって、非常に合理的な経営判断だと言えます。
分析B:ラインナップ戦略
もう一つの理由として、ラインナップの「分かりやすさ」を追求する狙いもあるかもしれません。
ライバルのスズキが「スペーシア」(標準)と「スペーシアカスタム」で明確にラインを分けているのに対し、あえてタントは「標準モデル」を軸に、デザインの選択肢をパッケージ化する。これにより、ラインナップの複雑さを解消する狙いがあるとも考えられます。
「タントカスタム 廃止」というキーワードは検索ボリュームも大きく、ユーザーの関心が高い証拠です。結論としては、「カスタムのデザインがなくなるわけではなく、タントという一つの車名の中で、デザインの選択肢として統合・進化する可能性が高い」と見ておくと良さそうです。
競合スペーシアとの違いは?
タントの新型を待つべきか考える上で、絶対に無視できないのがライバルの存在です。
軽スーパーハイトワゴン市場は、ご存知の通り、
- ホンダ N-BOX(市場の絶対王者)
- スズキ スペーシア
- ダイハツ タント
という三強が、激しいシェア争いを繰り広げる「最大の激戦区」です。特にタントにとって、スズキの「スペーシア」は、市場の2番手の地位を常に争う、最大の直接的ライバルですよね。
ここで、非常に重要なのが「発売時期のズレ」です。
スズキは、新型スペーシア(3代目)を2023年11月9日に発表し、同月22日にすでに発売済みなんです。
一方で、タントの新型は(前述の通り)早くて2026年、遅ければ2027年以降になる可能性が高い。つまり、タントが新型を出す頃には、スペーシアはすでに市場で3年〜4年の販売実績を積んでいる「現行モデル」になっているわけです。
この「時間差」、一見するとタントにとっては不利に見えますが、戦略的な観点からは「絶好のチャンス」とも言えます。
ダイハツの「後出しジャンケン」戦略
ダイハツは、すでに市場に出ている新型スペーシアの性能や、市場の評価(「デザインは良いけど、マイルドハイブリッドじゃ物足りない」とか「燃費が思ったより…」といったユーザーの生の声)を、徹底的に分析した上で、それを凌駕する新型車を開発できるわけです。
その最大の武器が、スペーシアの「マイルドハイブリッド」を圧倒的に上回る性能を持つ「e-SMART HYBRID(シリーズ式)」であり、目標燃費「30.0km/L」という具体的な数値目標なんです。
開発が遅れている(あるいは、あえて遅らせている)分、技術的なジャンプアップで競合を一気に突き放し、技術的優位性を確立する。これが、次期タントに課せられた使命であり、ダイハツの野心的な戦略だと、私は分析しています。
新型は待つべきか?現行型と比較

ここまで、新型タントの予測情報をたっぷりとお伝えしてきました。e-SMART HYBRIDの走り、目標30km/Lの燃費、進化したミラクルオープンドア…本当に魅力的ですよね。
でも、ここまで読んでいただいたみなさんが、今、一番悩んでいるのは、「で、結局、私は新型を待つべき? それとも今、現行型を買うべき?」という、究極の選択だと思います。
もし今すぐセカンドカーが必要な状況だったら、頭を抱えるほど悩むと思います。そこで、新型(5代目)を待つべき人と、現行型(4代目)を今買うべき人、それぞれの判断基準を私なりに整理してみました。
【新型(5代目)を待つべきユーザー】
- 「e-SMART HYBRID」の100%モーター駆動という、新しい走行フィールに強い魅力を感じる人。
- 燃費性能(目標30.0km/L)を、車の性能として最優先事項として考えている人。
- デジタルメーターや大型ナビなど、最新のデジタル化された内装・装備を絶対に求めたい人。
- 【最重要】新型モデルの登場が「2026年後半」、さらに認証問題の影響で「2027年以降」にずれ込む可能性を理解した上で、今後2年〜3年、気長に待つことができる人。
【現行(4代目)を今買うべきユーザー】
- 今の車の車検が近い、または家族構成の変化などで、すぐにでも車が必要な事情がある人。
- 「新型が出るまで2年も3年も待てない!」という人。
- 現行4代目のデザインや、DNGAプラットフォームの走り、ミラクルオープンドアの利便性にすでに満足しており、熟成されたモデルを適正価格(または新型登場前の値引き交渉を経て)で購入したい人。
- (タントの新型を待つのではなく)すでに発売されているライバルの新型スズキ・スペーシアと比較検討し、今すぐに手に入る最新モデルとしてスペーシアを選ぶことを検討している人。
現行の4代目タントも、DNGAプラットフォームを採用した第一弾の車種であり、その基本性能は非常に高いレベルにあります。市場で熟成された、完成度の高いモデルであることは間違いありません。
新型のスペックは確かに魅力的ですが、「いつ手に入るか分からない」というスケジュール面での不確実性が、現時点での最大のネックですね。
ご自身の今の車の状況(車検の残り期間など)や、ライフプラン、そして「あと何年待てるか」を冷静に天秤にかけて判断するのが、一番後悔のない選択になるかなと思います。
タントのフルモデルチェンジはいつ?総まとめ
最後に、この記事でお伝えしてきた「タントのフルモデルチェンジはいつ?」という最大の疑問について、現時点での情報を総まとめします。
- 当初の最有力予測は、モデルサイクルから見て「2026年12月頃」だった。
- しかし、認証不正問題の影響で開発プロセスが見直され、開発期間が「1.4倍」になった。このため、実際の発売は「2027年以降」に遅延する可能性が極めて高い。
- 新型の最大の目玉は、100%モーター駆動のシリーズ式ハイブリッド「e-SMART HYBRID」の搭載。
- それに伴い、目標燃費は軽スーパーハイトワゴンでぶっちぎりの「WLTCモード 30.0km/L」が予測されている。
- 「タントカスタム廃止」の噂は、「消滅」ではなく「標準モデルのグレードやパッケージへの統合」である可能性が高い。
- 【結論】すぐに車が必要な人は、熟成された現行型やライバルの新型スペーシアの検討を。新型の圧倒的スペックを求めるなら、最低でも2年(2027年頃)は待つ覚悟が必要になりそうです。
【重要】ご注意ください
この記事で紹介した次期タントの発売時期、e-SMART HYBRIDの搭載、目標燃費、装備、デザインに関する情報は、すべて各種自動車専門メディアや業界の予測に基づいたものであり、2025年11月現在、ダイハツ工業からの公式発表は一切ありません。
特に発売スケジュールについては、今後の認証プロセスの進捗や経営判断によって、さらに変更(前倒し、またはさらなる遅延)される可能性も十分にあります。
最終的な、最新かつ正確な情報につきましては、必ずダイハツ工業の公式サイトや、お近くの正規販売店にてご確認いただくようお願いいたします。
次期タントは「待つ価値」のある、とんでもない進化を遂げてきそうですね。それだけに、ダイハツには認証問題をしっかりクリアしてもらい、万全の体制でこの「切り札」を市場に投入してほしいと、一人の車好きとして切に願っています。

