そろそろ車の買い替えを本気で考えているけれど、どうしても気になるのが「エブリイワゴン」の次期モデル情報ですよね。
「2025年にフルモデルチェンジするらしい」という噂を耳にすれば、今買うべきなのか、それとも待つべきなのか、夜も眠れないほど悩んでしまう気持ち、痛いほどよくわかります。
積載性や燃費には人一倍こだわりがあります。もし、高いお金を出して買った直後に、劇的に進化した新型が登場してしまったら……考えただけでもゾッとしますよね。ネット上には憶測や古い情報が混在しており、正確な判断を下すのが難しいのが現状です。
そこで今回は、私自身の徹底的なリサーチと、長年のエブリイウォッチングで培った知見を総動員し、2025年のエブリイワゴンに何が起きるのか、その全貌を解き明かしていきます。
この記事を読めば、あなたが今取るべき行動が明確になり、後悔のないカーライフの第一歩を踏み出せるはずです。
この記事のポイント☝️
- 2025年に予定されている改良の具体的な内容と発売スケジュール
- 待望のEVモデルに関する最新情報とガソリン車との選び方
- ライバル車と比較した際のエブリイワゴンの強みと弱点
- 今買うべきか待つべきかの判断基準となる納期や価格情報
2025年にエブリイワゴンのフルモデルチェンジはあるのか

「2025年にフルモデルチェンジはあるのか?」この問いに対する結論を先に申し上げますと、2025年にプラットフォームを刷新するような完全なフルモデルチェンジが行われる可能性は極めて低いと言えます。
しかし、だからといって「何も起きない」わけではありません。実は、水面下では次なる進化への布石となる重要な動きが進行しているのです。
自動車業界のモデルサイクルや、スズキというメーカーの過去の傾向を分析すると、2025年という年が持つ意味合いが浮き彫りになってきます。
ここでは、単なる噂レベルの話ではなく、論理的な根拠に基づいた予測と、私たちが知っておくべき「エブリイの現在地」について、詳しく深掘りしていきましょう。
2025年モデルの発売日はいつか

私が複数の情報筋や過去の販売パターンを徹底的に調べ上げた結果、2025年にエブリイワゴンに動きがあるとすれば、そのXデーは7月から8月頃になる可能性が濃厚です。ただし、ここで期待されているのは、車の骨格から作り直すような大掛かりな「フルモデルチェンジ」ではありません。
では、何が行われるのか? おそらくは、法規対応に伴う細かな仕様変更や、ユーザーから要望の多かったボディカラーの追加、あるいは特別仕様車の投入といった「一部改良(年次改良)」レベルにとどまるでしょう。なぜこれほど断定的に言えるのか、不思議に思いますよね?
その最大の根拠は、2024年2月に行われた「ビッグマイナーチェンジ」の存在です。この時、スズキはエブリイワゴンの心臓部とも言えるトランスミッションをCVTに換装するという、莫大な開発コストのかかる改良を行いました。
通常、モデル末期の車にこれほどの投資をすることはありません。つまり、この投資を回収するためにも、現在の基本設計(DA17型)を少なくともあと数年は販売し続ける必要があるのです。
2025年7月頃の改良では、ジムニーやスペーシアで大人気の「モスグレーメタリック」などのアースカラーが追加されるという情報もあり、アウトドア好きにはたまらない選択肢が増えそうです。
ビッグマイナーチェンジの変更点

「2025年モデル」としてディーラーに並ぶ車両は、実質的に2024年2月のビッグマイナーチェンジを経たモデルがベースとなります。この改良、実はエブリイの歴史において「革命」と呼べるほど重要なターニングポイントだったことをご存知でしょうか?
最大のトピックは、長年使われてきた4速AT(オートマチック)や5速AGS(オートギアシフト)が廃止され、ついに新開発の商用車向けCVT(無段変速機)が採用されたことです。
これまでエブリイユーザーの悩みだった「変速時のガクガク感」や「高速道路でのエンジン音のうるささ」が、このCVT化によって嘘のように解消されました。まるで高級車……とまでは言いませんが、普通の乗用車と全く変わらないスムーズな加速を手に入れたのです。
さらに注目すべきは「電子制御4WD」の導入です。これまでの機械式4WDとは異なり、路面状況や走行シーンに合わせて、以下の3つのモードをスイッチ一つで切り替えられるようになりました。
| モード名 | 特徴・使用シーン |
|---|---|
| 2WD | 通常走行時。後輪のみ駆動し、燃費を稼ぐ経済的なモード。 |
| 4WD AUTO | 路面状況に応じて駆動力を自動配分。雨天時などに安心。 |
| 4WD LOCK | 未舗装路や雪道で威力を発揮。空転を防ぎ脱出をサポート。 |
特に「ぬかるみ脱出アシスト」機能は、キャンプ場のぬかるんだ地面でタイヤが空転してしまった際、空転した車輪にブレーキをかけることで、接地している車輪に駆動力を集中させるという優れもの。これがあれば、悪路でもスタックするリスクが劇的に下がります。
(出典:スズキ株式会社『軽四輪車「エブリイ」、「エブリイワゴン」を一部仕様変更して発売』)
次期EVモデルはいつ出るのか

ガソリン車の行方と同じくらい、いや、それ以上に注目されているのが「電気自動車(EV)版エブリイ」の存在ではないでしょうか。ライバルのホンダからは「N-VAN e:」が登場し、世の中のEVシフトが加速する中で、「スズキは遅れているのでは?」と不安に思う方もいるかもしれません。
現状の情報を総合すると、スズキ版のEV軽商用車(通称:e-EVERY)の市場投入は、2026年の2月頃になるというのが業界の有力な見方です。
このモデルは、トヨタ・ダイハツ・スズキの3社共同開発プロジェクトによって生まれるもので、軽商用車の使い勝手を維持しながら電動化するという、非常に野心的なプロダクトです。
航続距離については、配送業務での利用を想定して約200km程度になると予測されています。「えっ、もっと走れないの?」と思うかもしれませんが、バッテリーを積みすぎると車両価格が跳ね上がり、荷室も狭くなってしまうため、これが「働くクルマ」としての最適解なのでしょう。
2025年中にEVモデルが発売される可能性は低いです。「どうしてもEVに乗りたい!」という強いこだわりがある方は、少なくとも2026年まで待機する必要があります。
また、EVは自宅に充電設備を設置する必要があったり、長距離旅行の際に充電スポットを探す手間が発生したりと、運用面のハードルも存在します。「週末は気ままに数百キロ走って温泉巡り」といった私のよう楽しみ方をする場合、給油さえすればどこまでも走れるガソリンモデル(2025年モデル)の方が、今のところ自由度は高いと言えるでしょう。
グレード別の価格と装備の差

いざ「エブリイワゴンを買おう!」と決意しても、次に立ちはだかるのが「どのグレードを選べばいいのか問題」です。カタログを見ても専門用語ばかりで、自分に必要な装備がどれなのか判断するのは難しいですよね。
2025年モデル(現行ベース)の価格帯は、税込で約184万円〜208万円。軽自動車としては高額な部類に入りますが、その中身を見れば納得の価格設定です。主要グレードの特徴を以下の表にまとめました。
| グレード | 駆動 | 価格(税込)目安 | 主な特徴とおすすめポイント |
|---|---|---|---|
| PZターボ | 2WD | 約184万円 | 基本グレードですが装備は充実。左側のみパワースライドドアです。 |
| PZターボ ハイルーフ | 2WD | 約186万円 | 標準ルーフとの差額はわずか約2万円。圧倒的な頭上空間が手に入ります。 |
| PZターボ スペシャル | 2WD | 約191万円 | 両側パワースライドドアに加え、後席用の電動オートステップを装備。おもてなし仕様。 |
| PZターボ スペシャル | 4WD | 約208万円 | 電子制御4WDを搭載した全部入りモデル。雪国や本格アウトドア派ならこれ一択。 |
私が個人的に猛プッシュしたいのは、間違いなく「ハイルーフ」モデルです。
標準ルーフとの価格差は約2万円しかありませんが、室内の広がり感、着替えのしやすさ、棚を取り付ける際の自由度など、得られるメリットは価格差の何倍にもなります。立体駐車場の高さ制限(2.0m以下など)に引っかかる環境でない限り、ハイルーフを選んで後悔することはありません。
また、小さなお子様やご年配の方を乗せる機会があるなら、「PZターボスペシャル」がおすすめです。左側スライドドアが開くと同時に、足元から「電動オートステップ」がスーッと出てくる機能は、家族からの評価が爆上がりすること間違いなしです。
最新の納期と賢い購入方法
「よし、これに決めた!」と思っても、納車まで何ヶ月も待たされるのは辛いものです。昨今の半導体不足の影響も気になりますよね。しかし、朗報です。2025年時点でのエブリイワゴンの納期は、比較的安定しており、注文から1〜2ヶ月程度で納車されるケースが多いようです。
ライバル車であるダイハツのアトレーやホンダのN-VANが、タイミングによっては3ヶ月〜半年近く待つこともある中で、スズキの供給体制は非常に優秀と言えます。「今すぐ遊びに行きたい!」という熱い気持ちを冷ますことなく、新しい相棒を迎え入れることができるのは大きな魅力です。
【裏ワザ】さらに早く、お得に手に入れるには?
「新古車(登録済未使用車)」を狙うのが賢い戦略です。これはディーラーが販売目標達成のために自社名義で登録だけ行った車両で、走行距離は数キロ〜数十キロ程度。
実質的には新車と同じコンディションなのに、すぐ乗れて、しかも新車より数万円〜十数万円安く買えることがあります。特に決算期(3月・9月)の直後は市場に多く出回るので、カーセンサーやグーネットをこまめにチェックしてみてください。
2025年エブリイワゴンのフルモデルチェンジを待つべきか
ここまで、2025年の動向や現行モデルの仕様について詳しく見てきました。しかし、最終的な決断を下すには、「今のモデルで本当に満足できるのか?」という不安を払拭する必要があります。
ここでは、私が実際に試乗し、カタログスペックを穴が開くほど見比べて導き出した、現行モデル(2025年モデル相当)の真の実力を徹底検証します。
CVT搭載による燃費の実力
かつてのエブリイワゴンといえば、「荷物は積めるけど燃費は最悪」というのが定説でした。空気抵抗の大きい箱型ボディに、重たい車重。リッター10kmそこそこしか走らないなんてこともザラでした。しかし、声を大にして言いたいのは、「その常識はもう古い」ということです。
2024年の改良で搭載されたCVTの効果は絶大です。WLTCモード燃費で15.1km/L(2WD車)という数値を叩き出していますが、これは単なるカタログデータだけの話ではありません。
CVTは、常にエンジンの最も効率が良い回転数(おいしいところ)を使って走り続けることができるため、実走行においても燃費の落ち込みが少ないのです。
以前の4速ATモデルと比較すると、私の体感では10%〜15%ほど燃費が向上している印象を受けます。ガソリン価格が高騰し続けている今の時代、リッターあたりの走行距離が伸びることは、家計への負担を減らし、長距離旅行への心理的ハードルを下げてくれます。
「燃費が悪いから遠出は控えよう」ではなく、「燃費がいいから、もう少し先まで行ってみよう」と思える車に進化したのです。
車中泊に最強な室内空間の魅力

エブリイワゴンをおすすめできる最大の理由、それが圧倒的な「空間効率」です。軽自動車という限られた規格(全長3.4m、全幅1.48m)の中で、これほどまでに広大な居住スペースを確保している車は他にありません。
後席を前方に倒すだけで現れるフラットな空間は、もはや「荷室」というより「部屋」です。大人二人が足を伸ばして寝てもまだ余裕があり、クーラーボックスやキャンプ道具を枕元に置くことだって可能です。
特にハイルーフ仕様であれば、室内高は1,420mmにも達します。これは、小学校低学年くらいのお子様なら立ったまま着替えができる高さであり、大人があぐらをかいて座っても天井に頭がつかないことを意味します。
他社の「スーパーハイトワゴン(N-BOXやスペーシアなど)」も広いですが、シートアレンジの多様性や、床面の完全なフラットさにおいては、商用車ベースのエブリイワゴンに軍配が上がります。
「車中泊の快適性」という一点において、エブリイワゴンの右に出る車はないと断言しても過言ではありません。
DIY派にも嬉しい設計
車内の壁面や天井付近には、「ユーティリティナット」と呼ばれるネジ穴が多数標準装備されています。
これを使えば、ドリルで車体に穴を開けることなく、市販のボルトを使って棚を作ったり、釣り竿ホルダーを取り付けたりすることが可能です。「
自分だけの秘密基地を作りたい」という大人の遊び心を、これほど刺激してくれる車は稀有な存在です。
内装と静粛性は向上したのか

商用バンをベースにした車に対して、多くの方が抱く懸念点として「乗り心地が悪いのではないか」「エンジン音がうるさくて会話ができないのではないか」というものがあります。
確かに、エンジンが運転席の下にある「キャブオーバーレイアウト」は、構造的に音や振動が伝わりやすいデメリットがありました。
しかし、2024年の改良以降、その静粛性は劇的に改善されています。最大の功労者はやはりCVTです。従来の4速ATでは、時速100kmで高速道路を巡航する際、エンジン回転数がかなり高くなり、唸るような音が車内に響いていました。
ところがCVTモデルでは、変速比の幅が広がったことで、同じ速度でもより低い回転数を維持できるようになったのです。
実際に高速道路を走ってみると、その差は歴然です。以前は声を張り上げないと聞こえなかった助手席との会話が、普通のボリュームで自然に行えます。
内装の質感についても、ベージュを基調とした安っぽいイメージから一新され、ブラックやダークグレーを基調とした引き締まったデザインに変更されています。
商用車のチープさは影を潜め、タフなギア感のあるインテリアは、所有欲を十分に満たしてくれる仕上がりです。
N-VANやアトレーとの比較

購入検討の最終段階で必ず比較対象に挙がるのが、ホンダの「N-VAN」とダイハツの「アトレー」です。どれも魅力的な車ですが、それぞれのキャラクターは驚くほど異なります。
自分に合った一台を選ぶために、その違いを明確にしておきましょう。
| 車種 | 強み | 弱点 | 向いている人 |
|---|---|---|---|
| ホンダ N-VAN | 助手席までフラットになる唯一無二の積載性。バイクも積める。 | 運転席以外のシートが簡易的で、長時間の乗車は修行レベル。 | 「完全一人乗り」で、大きな趣味の道具を運びたいストイックな人。 |
| ダイハツ アトレー | ACCなどの先進装備が充実。FR用CVTをいち早く採用。 | 4ナンバー(商用)化されたため、後席のリクライニング等が制限される。 | 最新装備重視で、後席には人をあまり乗せない人。 |
| スズキ エブリイワゴン | 「5ナンバー(乗用)」登録で後席の座り心地が良い。4人が快適に移動可能。 | ACCなどの先進安全装備の一部機能でアトレーに劣る部分がある。 | 家族や友人と出かける機会があり、普段使いとレジャーを両立させたい人。 |
N-VANはあくまで「1人乗り+荷物」に特化したプロツール。
アトレーは商用登録化で税金は安いですが、後席の快適性は犠牲になっています。
対してエブリイワゴンは、唯一「乗用車(5ナンバー)」としてのアイデンティティを守り続けています。
「家族も乗せるし、荷物も積みたい」というワガママな要望に応えられるのは、現状エブリイワゴン一択と言っていいでしょう。
【エブリイワゴン】2025年フルモデルチェンジ情報のまとめ
ここまでエブリイワゴンの2025年でのフルモデルチェンジ をテーマに、様々な角度から最新情報を分析してきましたが、いかがでしたでしょうか?
結論として、2025年にはフルモデルチェンジは行われない公算が大きいですが、そんなことは些細な問題です。なぜなら、2024年の大幅改良を経た現行モデルは、「ガソリンエンジンを搭載した軽ワンボックスとしての完成形」と言える領域に達しているからです。
長年の課題であった燃費性能と静粛性はCVTによって劇的に改善され、電子制御4WDによって悪路走破性も盤石のものとなりました。これから先の未来、自動車業界は確実にEVシフトへと進んでいきます。そうなれば、エンジンの鼓動を感じながら、ガソリンの残量を気にせずどこまでも自由に旅ができる車は、貴重な存在になっていくでしょう。
「EVが出るまで待つ」という選択肢ももちろんあります。しかし、技術的に熟成され、信頼性も高く、何より「今すぐ楽しい時間を過ごせる」現行モデルを手に入れることは、決して間違った選択ではありません。むしろ、最後の熟成されたガソリン車オーナーになれる、絶好のチャンスなのかもしれません。
悩み続けて時間を浪費するよりも、まずは一度ディーラーに足を運び、試乗してみることを強くおすすめします。ハンドルを握り、アクセルを踏み込んだ瞬間、あなたの迷いはきっと「ワクワク」へと変わるはずですから。

