家族のためにヴェルファイアを選んだけれど、やっぱり「モデリスタ」のエアロパーツ、かっこいいですよね。あの圧倒的な迫力と、標準モデルにはない洗練された高級感は、オーナーなら一度は憧れるスタイルかなと思います。
新車購入時に予算の都合などで付けられなかったけど、やっぱり諦めきれず「今から後付けしたいな。。。」と考える方も多いかなと思います。
ただ、一番気になるのが、ヴェルファイアにモデリスタを後付けする場合の値段ですよね。ディーラーで正式に頼むと総額でいくらかかるのか、部品代は新品と中古(ヤフオクなど)でどれくらい違うのか。特に中古価格もこなれてきた30系の前期や後期、あるいは新型の40系で価格は大きく変わるのか。
全部セットではなく、フロントのみ付ける場合の費用感や、パーツだけネットで買って「持ち込み」で取り付けた場合の工賃、もし未塗装品(素地)なら塗装費用はいくらなのか…。結局、総額でいくら準備すればいいのか、分からないことだらけかもしれません。
この記事では、そんなヴェルファイアのモデリスタ後付けに関する値段の疑問を、部品代や工賃の相場、依頼先ごとのメリット・デメリットといった観点から、できるだけ詳しく掘り下げていこうと思います。
この記事のポイント☝️
- 新品・中古(ヤフオク)それぞれの部品代相場とリスク
- ディーラー依頼と持ち込み依頼時の工賃比較
- 30系(前期・後期)や40系で異なる価格と適合の注意点
- パターン別に見る後付け総額の目安と賢く抑える方法
ヴェルファイアにモデリスタを後付け時の値段と部品代相場

まずは、後付け費用の大部分を占める「部品代」について、詳しく見ていきましょう。
新品を選ぶか、中古で探すか。
また、新品の中でも「塗装済み」か「素地」か。ここが総額を左右する最初の大きな分岐点ですね。
新品価格はいくら?「塗装済み」と「素地」の違い

新品のモデリスタパーツを購入する場合、価格を決定する大きな選択肢が2つあります。それは「塗装済み」の部品か、「素地(そじ)」と呼ばれる未塗装の部品か、という点です。
「塗装済み」製品は、メーカー(モデリスタ)の高品質な塗装ラインで、車両のボディカラー(カラーコード:070のホワイトパールや202のブラックなど)にあらかじめ塗装されています。価格は高くなりますが、塗装品質が安定しており、色ズレの心配が少なく、届いたら取り付けるだけ、という手軽さが魅力です。
一方の「素地」製品は、塗装されていない樹脂のままの状態です。部品代そのものは安いですが、当然そのままでは使えないため、別途、板金塗装工場などで塗装してもらう手間と費用が発生します。
例えば、30系後期Zグレード用のフロントスポイラーの場合、ある時点での参考価格として「塗装済み」が約13万円なのに対し、「素地」は約8.7万円と、約4.3万円ほどの価格差があるようです。(出典:トヨタカスタマイジング&ディベロップメント「MODELLISTA」)
この約4.3万円という価格差は、モデリスタ(メーカー)が設定する「純正品質の塗装費用」と考えることができますね。もし「素地」を選んだ場合、近所の板金塗装工場に見積もりを取ったら「塗装代だけで5万円かかります」と言われる可能性も十分にあります。その場合、最初から「塗装済み」を買った方が合理的、ということになるかなと思います。
新品パーツ選びのポイント
- 塗装済み: 部品代は高いが、塗装品質が安定しており追加費用・手間なし。特にパール系(070など)は色合わせが難しいため、メーカー塗装済みが安心。
- 素地(未塗装): 部品代は安いが、別途「塗装費用」と「工場探しの手間」が発生する。近隣の塗装工場の見積もりと、新品の価格差(例:約4.3万円)を比較することが重要ですね。
中古(ヤフオク)で探すリスクと値段

新品はやっぱり高い…と感じる場合、次に検討するのがヤフオクやメルカリなどの中古パーツ市場だと思います。実際、オークションサイトのデータを見ると、30系前期モデリスタ関連の平均落札価格は3.7万円前後、というデータもあるようです。
ただ、この「平均価格3.7万円」という数字には注意が必要かもしれません。この価格は、非常に状態の良い「新車外し品」から、割れや欠け、深い傷がある「ジャンク品・要補修」まで、あらゆる状態のものが含まれた平均値に過ぎません。
特にフロントスポイラーは、縁石や段差、駐車場の輪留めなどで最も擦りやすく、損傷しやすいパーツです。もし平均価格の3.7万円で「ボディカラーと色が違う」または「割れ・傷あり」の中古品を落札してしまった場合、どうなるでしょうか。
中古パーツの潜在的リスクと追加費用
安く落札できても、以下のような追加費用がかかる可能性があります。
- 補修費用(割れ、欠け、深い傷の修理代): 状態によっては数万円かかることも。
- 塗装費用(色違いの場合の全塗装、部分補修後の塗装代): これも数万円単位。
これらの費用が積み重なると、「中古部品代+補修代+塗装代」の総額が、「新品の素地パーツ+塗装代」よりも、あるいは「新品の塗装済みパーツ」よりも高額になってしまう、いわゆる「安物買いの銭失い」のリスクがかなり高いです。
中古でコストメリットを追求するなら、「自分の車両のカラーコードと完全に一致」し、かつ「補修不要の美品(新車外しなど)」に的を絞って、根気強く探すのが賢明かなと思います。
また、後付けの手間や費用、リスクをトータルで考えると、最初からモデリスタが装着されたコンプリート中古車を探す、というのも合理的な選択肢の一つですね。
フロントのみ後付けする場合の費用

フルエアロ(フロント・サイド・リア)は予算的に厳しいけれど、せめて一番目立つ「顔」=フロントスポイラーだけでもモデリスタにしたい…と考える方も多いと思います。
先ほどの例(30系後期Zグレード)で、部品代と工賃をシミュレーションしてみましょう。
- パターン1:新品「塗装済み」を依頼
部品代(約13万円)+ 取り付け工賃(仮に2万円~3.5万円)
= 総額 約15万円 ~ 16.5万円 - パターン2:新品「素地」を依頼
部品代(約8.7万円)+ 塗装代(仮に4.3万円)+ 取り付け工賃(仮に2万円~3.5万円)
= 総額 約15万円 ~ 16.5万円
…このように、素地を選んで塗装代を払うと、結局「塗装済み」と総額はあまり変わらないか、塗装工場の見積もり次第ではむしろ高くなる可能性もありますね。
もちろん、もっと安く塗装してくれる工場を見つけられれば別ですが、手間や品質の安定性を考えると、フロントのみであっても、新品なら「塗装済み」を選ぶのがシンプルで安心かもしれません。
後からの追加は割高になるかも?
まずフロントだけ付けて、後からサイドとリアを追加する場合、取り付け工賃がその都度発生することになります。もし将来的にフルエアロにする可能性があるなら、最初から3点セットで依頼した方が、工賃の総額は抑えられるかもしれませんね。
30系(前期・後期)の適合と価格

30系ヴェルファイア(2015年~2023年)は、中古パーツの流通も多く、後付けの需要が最も高いモデルかなと思います。しかし、ここで最大の注意点が「適合」です。これを間違えると、数十万円のパーツがただの大きなゴミになってしまう可能性すらあります。
グレードの違い(Z系 vs V/X系)
モデリスタのエアロは、標準バンパー用の「V/X/VLグレード」と、アグレッシブなエアロバンパー用の「Z/ZA/ZG/ZRグレード」で、製品が明確に分かれています。
バンパー自体の形状(下部の張り出しやフォグランプ周りの造形)が根本的に違うため、例えば「Zグレード」の車両に「V/Xグレード用」のスポイラーを取り付けることはできません(逆も同様です)。
中古品を探す際は、自分の車のグレードを正確に把握しておく必要があります。
前期と後期の違い(2018年1月~)
30系は2018年1月のマイナーチェンジで、前期モデルと後期モデルに分かれます。
特にフロントマスクは大幅に変更されており、ヘッドライトやグリルのデザインだけでなく、バンパーの形状やラインも異なります。そのため、原則として前期と後期のエアロパーツに互換性はないと考えた方が無難です。
「加工すれば付く」といった情報もあるかもしれませんが、それはプロのカスタムショップの領域。ポン付けはまず無理です。素直に自分のモデル(前期か後期か)に適合した製品を選びましょう。
中古パーツ探しの最重要チェック項目
中古パーツを探す際は、出品タイトル(例:「30 ヴェルファイア モデリスタ」)だけで判断せず、商品説明や品番をしっかり確認し、以下の3点を厳密にチェックしてください。
- モデル: 30系 前期 か 後期 か
- グレード: Z系(エアロボディ)用か V/X系(標準ボディ)用か
- 状態: 割れ・欠け・補修歴はないか
40系用モデリスタの新品パーツ価格

新型の40系ヴェルファイアも、モデリスタパーツの人気は凄まじいですね。新型ということもあり、まだ中古パーツは市場にほとんど流通しておらず、基本的には新品での後付けがメインになるかなと思います。
40系も30系と同様に、「塗装済み」と「素地」が設定されています。価格はやはり新型ということで、30系よりも高めの設定になっているようです。
例えば、モデリスタ エアロパーツセット(フロント・サイド・リアの3点)の場合、グレードやモデルにもよりますが、
- 塗装済み: 30万円台後半~40万円台
- 素地: 30万円台前半~
といった価格設定になっているようです。これに、もちろん取り付け工賃が加わります。
| パーツ名 | 状態 | 参考価格 |
|---|---|---|
| MODELLISTA エアロパーツセット (フロント・サイド・リア) | 塗装済み | 377,300円~ |
| MODELLISTA エアロパーツセット (フロント・サイド・リア) | 素地 | 333,300円~ |
| フロントスポイラー(単体) | 塗装済み | 136,400円~ |
| フロントスポイラー(単体) | 素地 | 125,400円~ |
※上記はあくまで一例です。価格はグレードや選択するボディカラー(塗装済みの場合)によって変動します。正確な価格は必ずモデリスタ公式サイトやディーラーにご確認ください。
やはり新型、なかなかの価格ですが、その分リセールバリュー(売却時の価値)にもプラスに影響する可能性が高いのがモデリスタの強みですね。
総額はいくら?工賃を含めた相場

結局のところ、部品代と工賃を合わせた「総額」はいくらになるのでしょうか。
これは本当に「どの部品(新品/中古、塗装済み/素地)を」「どこで(ディーラー/専門ショップ)取り付けるか」の組み合わせ次第で、大きく変動します。
ただ、一つの目安として、整備工場やカスタムショップでの実績を見ると、新品のモデリスタエアロキット(フロント・サイド・リアの3点)を後付けした場合の費用総額として、約32万円~37万円といった事例が報告されています。これらは部品代と取り付け工賃を含んだ現実的な価格ラインと言えそうです。
このことから、新品フルエアロ(3点)を後付けする場合、総額として約30万円~45万円が一つの大きな目安になってくるかなと思います。もちろん、これはプラン次第で上下します。
ヴェルファイアにモデリスタを後付け時の工賃比較

次に、総額を左右するもう一つの大きな要素、「工賃」について掘り下げてみます。どこに作業を依頼するかで、値段も、そして作業の安心感も大きく変わってきます。
ディーラー依頼の工賃とメリット

最も信頼性が高い選択肢は、やはりトヨタディーラー(あるいはモデリスタパーツを扱うトヨタ系列の販売店)への依頼です。
メリット:品質と保証
ディーラー依頼の最大のメリットは、何といってもその作業品質と保証です。メーカー純正品としての取り付けノウハウが豊富で、フィッティング(チリ合わせ)の精度も高いレベルが期待できます。
そして何より大きいのが、トヨタの販売店または認定サービス工場で新品のモデリスタパーツを取り付けた場合、「パーツを車両に装着された日から1年間、または走行距離が20,000kmに達するまで」のメーカー保証が適用される点です。
デメリット:工賃と持ち込み
一方のデメリットは、工賃が一般的に最も高額になる傾向があることです。安心料と品質料が含まれている、と考えるべきですね。
また、インターネット通販やヤフオクなどで個人購入したパーツの「持ち込み」取り付けは、原則として拒否されるか、工賃が通常よりも大幅な割増しになる可能性が高いです。ディーラーは基本的に、自社で販売した部品の取り付けが前提となります。
ディーラー依頼がおすすめな人
「費用が多少高くなってもいいから、とにかく確実で安心できる作業と、メーカーの正式な保証が欲しい」という方には、ディーラーが最適かなと思います。
「持ち込み」対応ショップの工賃

ヤフオクやネット通販で安くパーツを手に入れ、取り付け作業だけを専門ショップに依頼する「持ち込み」は、総額を抑えるための有力な手段です。
「パーツ持ち込み歓迎」を掲げるカスタムショップや整備工場、板金塗装工場も多く存在します。工賃はショップや地域によって異なりますが、一般的に持ち込み工賃は、そのショップで部品を購入した場合の通常工賃よりも割増し(1.5倍~2倍程度)で設定されることが多いです。
ある整備工場の明細例では、「サイドスカート取付」の工賃が約2.2万円と明記されていました。これを基に推計すると、エアロ3点(フロント・サイド・リア)の「取り付けのみ」の工賃は、合計で約6万円~10万円程度が発生すると予測されます(これはあくまで推計値です)。
中古パーツを持ち込む前の最重要注意点
中古パーツを持ち込む場合、特に注意が必要です。もしパーツの状態(目に見えない歪み、割れ、補修歴など)が悪かった場合、取り付けを断られたり、フィッティング(チリ合わせ)のための追加加工費用や補修費用を請求されたりする可能性があります。
中古パーツを「落札する前」に、可能であればそのパーツの写真などをショップに見てもらい、工賃や取り付け可否の見積もりを取るのが最も賢明な行動です。
素地パーツの塗装費用はいくら?

「新品の素地」パーツを選んだ場合、または「色が違う中古パーツ」を購入した場合は、塗装費用が別途かかります。
先ほどの新品価格の比較で、メーカー(モデリスタ)が設定する「純正品質の塗装費用」が、フロントスポイラー1点あたり約4.3万円であることが分かりました。これを一つの基準としてみましょう。
これを基準に考えると、エアロ3点(フロント・サイド・リア)をすべて「素地」で購入した場合、塗装代だけで約10万円~15万円程度(単純計算で4.3万円×3点=約13万円前後)の費用を見積もっておく必要があるかもしれません。
もちろん、これはあくまでメーカー塗装代からの推測です。近隣の板金塗装工場の見積もり次第では、これより安くなる可能性も、逆に高くなる可能性もあります。
現車合わせと塗装の難易度
板金塗装工場で塗装するメリットは、自分の車(現車)のボディと色を合わせる「現車合わせ」を行ってくれる場合があることです。車は経年劣化で微妙に色が変わるため、新品の「塗装済み」パーツと色が微妙に合わない、というケースも稀にありますが、それを防げる可能性があります。
ただし、「ホワイトパールクリスタルシャイン(070)」のような3コートパール塗装は、色合わせが非常に難しく、塗装代が高くなる傾向があるので注意が必要ですね。
後付け保証と中古パーツの注意点

費用のことばかり考えがちですが、「保証」についても後々トラブルにならないよう、しっかり整理しておく必要があります。
「製品保証」と「作業保証」
保証には大きく分けて2種類あります。
- 製品保証: パーツそのものの不良(例:塗装の初期不良、フィッティングのズレ)に対する保証。
- 作業保証: 取り付け作業のミス(例:取り付け不良による脱落、作業中のボディへの傷)に対する保証。
依頼先別の保証内容
これを踏まえて、依頼先別の保証内容をまとめます。
- ディーラーで新品取付:
「製品保証(メーカー保証1年/2万km)」と「作業保証(ディーラー保証)」の両方が適用されます。最も手厚いですね。 - 専門ショップで新品取付:
「製品保証(メーカー保証)」が適用されるかは、そのショップが正規取扱店かによります。適用されない場合でも、「作業保証(ショップ独自)」は付くことが多いです。事前に確認が必要です。 - 「持ち込み」で中古パーツを取付:
「製品保証」は一切適用されません。中古品ですので当然ですね。「作業保証(ショップ独自)」のみになる可能性が高いです。もし取り付け後に中古パーツ自体の不具合が発覚しても、誰も保証してくれない、というリスクを理解しておく必要があります。
中古パーツは、安さの裏返しとして「保証ゼロ」という大きなリスクを伴うことを、しっかり理解しておく必要がありますね。
ヴェルファイアへのモデリスタ後付け時の値段最適解
ここまで、ヴェルファイアにモデリスタを後付けする値段について、部品代や工賃、リスクの観点から詳しく見てきました。
結局、どのプランが最適かは、ご自身の「予算」と「リスク許容度」、そして「手間をどこまでかけられるか」によりますね。
最後に、これまでのお話を3つのプランにまとめて比較してみます。
| プラン | 方法 | 総額目安 | メリット | デメリット |
|---|---|---|---|---|
| A:安心・高品質プラン | ディーラーで 「新品・塗装済み」を一括依頼 | 40万円~ | ◎ 品質・保証が最高 ◎ 手間が一切かからない | × 総額が最も高額 |
| B:コストバランスプラン | ネットで「新品・素地」を買い、 「持ち込み」で塗装・取付を依頼 | 25万円~ | ○ ディーラーより総額を抑えられる ○ 現車合わせ塗装が可能 | △ ショップ探しの手間がかかる △ 塗装品質がショップ次第 △ 保証がショップ独自 |
| C:ハイリスク・ローコストプラン | ヤフオクで「同色・美品」の中古を探し、 「持ち込み」で取付 | 10万円~? | ◎ 成功すれば最安 | × 美品中古が稀 × 適合違い・補修リスク大 × 保証ゼロ × 失敗するとプランBより高額に |
私個人の考えとしては、リスクと手間のバランスを考えると、プランBの派生型として、「ネット通販などで『新品・塗装済み』パーツを(素地ではなく)購入し、『持ち込み取り付け』のみを信頼できる専門ショップに依頼する」のが、塗装の心配もなく、総額もディーラーより抑えられ、トータルでの満足度が高いのではないかな、と思います。
【重要】最終的な確認のお願い
本記事で紹介した価格や工賃、保証内容は、あくまで一般的な目安や事例に基づいた推計です。車両の状態(色、年式)、お住まいの地域、そして依頼するディーラーやショップによって費用は大きく変動します。
後付けを検討される際は、必ず複数のディーラーやショップから正式な見積もりを取得し、ご自身の車両(年式、グレード)にパーツが確実に適合するかを厳重に確認してください。最終的な判断は、専門家の助言を仰ぎつつ、ご自身の責任において行ってくださいね。


