
ホンダから登場した新型のヴェゼル 、2024年4月に発売され多くの人が購入し街中を走っていますね。このマイナーチェンジによって旧型から現行型がどう変わっているのか気になっている方も本当に多いんじゃないでしょうか。
公開されている情報を隅々までチェックしてみたんですが、これはかなり力が入ったアップデートだなと感じています。新しいパッケージとして追加された「HuNT(ハント)」のアウトドアな雰囲気も魅力的ですし、安全性能「Honda SENSING」がさらに賢く進化していたりと、見どころが満載です。
もちろん、従来モデルで一部から指摘されていたかもしれない「乗り心地」の部分がどう改善されたのか、そしてe:HEV(ハイブリッド)とガソリンモデルの実際の燃費評価や価格設定がどうなのかも、気になるところですよね。
この記事では、新型ヴェゼルのボディサイズやカラーラインナップの変更点、気になるグレードごとの価格設定、そしてヤリスクロスやカローラクロスといった強力なライバル車との比較まで、ヴェゼル 新型の情報を「知りたい!」と思うポイントに絞って、詳しくまとめてみました。購入を検討している方や、長所も欠点も含めてしっかり情報を知りたい方の参考になれば嬉しいです。
この記事のポイント☝️
- 2024年新型ヴェゼルの主な変更点
- 新パッケージ「HuNT」の魅力と特徴
- e:HEVとガソリンの燃費や価格の違い
- 試乗評価やライバル車比較で分かるヴェゼルの実力
新型ヴェゼルの変更点を徹底解説

2024年4月26日に正式発売されたヴェゼルの新型。今回のマイナーチェンジは、単なる「顔つき」の変更に留まらず、中身がしっかりブラッシュアップされているのが大きな特徴です。
特に注目したいエクステリアの変更点、新しいライフスタイルを提案するパッケージ「HuNT」、そして日々の運転を支える安全性能のアップデートについて、詳しく見ていきましょう。
2024年のマイナーチェンジ内容
今回のマイナーチェンジで、まず誰もが「おっ」と思うのが、フロントマスクの変更ですね。フロントグリルが従来よりもスクエアでワイドなデザインに変更され、SUVらしさがグッと増したかなと思います。フロントバンパーもグリルと連続性のある新デザインになり、より精悍な「顔つき」に進化しました。
特に「e:HEV Z」グレードでは、バンパーサイドにエアカーテンのようなスポーティな造形が追加されて、ワイド&ローな印象を強めていますね。
でも、注目は見た目だけじゃないんです。中身、特にe:HEV(ハイブリッド)モデルの「走り」がかなりアップデートされています。具体的には、モーターが走行する領域を拡大し、エンジン制御をさらに最適化したとのこと。
試乗した専門家からは「エンジンがいつ始動して、いつ停止したのか分からない」「びっくりするほどスムーズ」といった声が上がっているようで、走行中の静かさや滑らかさが大幅にアップしているのは間違いなさそうです。これは日常使いでの「上質さ」に直結する部分なので、試乗が本当に楽しみですね。
そして、安全性能の「Honda SENSING」も機能が強化されています。この点については後ほど詳しく解説しますが、高速道路での渋滞時に運転を助けてくれる待望の機能が追加されるなど、より安心・快適なドライブが期待できます。
発売日と新パッケージHuNT

改めて、新型ヴェゼルの正式な発売日は、2024年4月26日からです。すでに多くの販売店で実車が展示され始めている頃かなと思います。
そして、今回のマイナーチェンジで最大の目玉とも言えるのが、新パッケージ「HuNT(ハント)」の追加ですね。これはe:HEV Xグレードをベースに、ヴェゼルの持つ「都市型でスタイリッシュ」なイメージに、「アウトドア」や「タフ感」といった新しい魅力をプラスしたモデル、という位置づけです。
「HuNT」パッケージの主な特徴
- アクティブな印象のルーフレールを標準装備
- 専用デザインの16インチアルミホイール(シルバー塗装)
- フロントロアガーニッシュやフォグライトガーニッシュに「カッパー・メタリック」の専用加飾
- 内装はカーキ&ネイビーを基調とした専用カラー
- シートは撥水・撥油機能を持つファブリックとプライムスムースのコンビシート
- HuNT専用色「ボタニカルグリーン・パール」を設定
やはりルーフレールが付くだけで、一気にアクティブな雰囲気が出ますよね。カッパー・メタリック(銅色)のアクセントも、派手すぎず、道具感があって良いなと思います。
内装もこだわりが感じられます。シートが撥水・撥油機能付きというのは、キャンプやレジャーで少し汚れた服のまま乗ったり、濡れた荷物を置いたりする時を考えると、すごく実用的です。週末にアクティブに車を使いたい人には、ぴったりのパッケージかもしれません。
ライバルで言えば、スバル・クロストレックあたりを意識しているのが伝わってきますね。
ボディサイズと室内の広さ

新型ヴェゼルのボディサイズですが、ここは従来モデルから大きな変更はないようです。日本の交通環境における「ちょうど良さ」は維持されていますね。
- 全長: 4,330mm 〜 4,340mm
- 全幅: 1,790mm
- 全高: 1,580mm 〜 1,590mm
(※全長や全高は、グレードや駆動方式、ルーフレールの有無などで多少異なります)
都市部での使いやすさ:全幅1,790mm
注目したいのは、やはり全幅が1,790mmに抑えられている点です。最近は3ナンバー幅の車が増えましたが、このサイズなら狭い路地でのすれ違いも過度に気を使う必要がありません。
そして何より、都市部でよく見かける機械式の立体駐車場(パレット幅が1,800mmや1,850mmのところ)を利用できる可能性が非常に高い、というメリットがあります。これはマンションにお住まいの方や、都心の駐車場をよく利用する方にとっては、車選びの重要な決め手になるポイントだと思います。
室内空間とユーティリティ
室内空間やラゲッジ容量についても、従来モデルから高い評価を得ていた使いやすさをそのまま継承しています。ヴェゼルは、ホンダ独自の「センタータンクレイアウト」のおかげで、このクラスのSUVとしては後席の足元空間が驚くほど広いのが特徴です。
また、荷室もフラットで使いやすく、後席の座面を跳ね上げて背の高い荷物を積める「チップアップ機構」も健在です。コンパクトな見た目とは裏腹に、ユーティリティが非常に高いのがヴェゼルの大きな魅力ですから、ここは安心材料ですね。
気になるカラーと人気色

ボディカラーは、新色を含めて全部で9色がラインナップされています。選択肢が豊富で、選ぶ楽しさがありそうですね。
人気カラー(従来からの傾向)
- プラチナホワイト・パール(有償色:+38,500円): やはり一番人気の定番ホワイトですね。リセールバリュー(売却時の価格)も期待できます。
- クリスタルブラック・パール(無償色): 漆黒のパールが輝く、こちらも定番のブラック。精悍さが増しますね。
- プレミアムクリスタルレッド・メタリック(有償色:+60,500円): ヴェゼルのイメージカラーでもある、深みと鮮やかさを両立した特別な赤です。
今回のマイナーチェンジでは、パッケージ専用の新しいカラーも追加されています。
2024年モデルの新色・専用色
- ボタニカルグリーン・パール: 新パッケージ「HuNT」の専用色です。その名の通り、植物のような深みのあるグリーンで、アウトドアな雰囲気にぴったりですね。
- スレートグレー・パール: 最上級パッケージ「PLaY」の専用色。PLaYは2トーンルーフが特徴ですが、このグレーも都会的でおしゃれな印象です。
このほか、「シルバーミストグリーン・メタリック」や「プレミアムクリスタルブルー・メタリック」など、個性的なカラーも揃っています。ただし、有償色(追加料金が必要なカラー)も多いので、ボディカラーを選ぶ際は、最終的な見積もり金額がいくらになるかもしっかり確認するのが良さそうですね。
強化された安全性能

安全性能「Honda SENSING」が全タイプ標準装備なのは従来通りですが、2024年モデルではその中身がかなり頼もしく進化しています。ここが今回のアップデートの大きな柱の一つですね。
最大の注目は、「トラフィックジャムアシスト(渋滞運転支援機能)」の追加かなと思います。これは、高速道路や自動車専用道路での渋滞時(0km/h~約65km/h)に作動する機能です。
渋滞追従機能付ACC(アダプティブクルーズコントロール)と車線維持支援システム(LKAS)が連携し、車が先行車に追従しながら車線の中央を走行するように、アクセル、ブレーキだけでなくステアリング操作までアシストしてくれます。ノロノロ運転が続く渋滞中のドライバーの疲労感が、これでかなり軽減されそうですよね。(出典:本田技研工業株式会社「Honda SENSING」)
ほかにも、実用的な先進機能が追加されています。
アダプティブドライビングビーム (ADB)
夜間にハイビームで走行中、先行車や対向車を検知すると、ハイビームの照射範囲を自動で細かくコントロール。相手に眩しさを与えることなく、ハイビームによる良好な視界を確保します。これは夜間の運転が多い方には非常にありがたい機能です。
後退出庫サポート
スーパーの駐車場などでバックで出る時に、後方の左右から接近してくる車両を検知し、音とインジケーターで警告してくれます。後退時のヒヤリハットを減らせる、安心装備ですね。
注意点:先進装備はグレードによります
とても魅力的な新機能ですが、ここで一つ大きな注意点があります。アダプティブドライビングビーム(ADB)や後退出庫サポートなどは「タイプ別設定」となっており、主に上級グレードの「e:HEV Z」や「e:HEV PLaY」に搭載されます。
ベースグレードの「G」や「e:HEV X」、新パッケージの「HuNT」を検討している場合は、これらの機能が含まれていない(またはオプションでも付けられない)可能性が高いです。どの機能までが標準で、何がオプションなのかを、販売店でしっかり確認する必要がありますね。
新型ヴェゼルの価格や評価を比較

さて、ここからは購入する上で最も気になるお金の話、燃費や価格についてです。
e:HEVとガソリンモデルでどれくらい違うのか、そして「実際のところどうなの?」という試乗評価や乗り心地はどうなのか。強力なライバル車とも比べながら、じっくりチェックしていきます。
e:HEVとガソリンの燃費比較

新型ヴェゼルには、ご存知の通りハイブリッドの「e:HEV」と、シンプルな「ガソリン」の2種類のパワートレインがあります。燃費(WLTCモード)のカタログスペックを比べると、その差はかなり大きいですね。
- e:HEV (ハイブリッド): 21.5km/L (4WD) 〜 26.0km/L (FF)
- G (ガソリン): 15.0km/L (FF/4WD共通)
カタログ燃費だけでもかなりの差ですが、ヴェゼルのe:HEVが本当にすごいのは、「市街地モード」の燃費が抜群に良いことなんです。
例えば「e:HEV X (FF)」の場合、市街地モードの燃費は 28.2km/L にも達します。これは、郊外モード(26.2km/L)や高速道路モード(24.9km/L)よりも良い数値なんです。普通、車って高速道路の方が燃費が良くなるイメージがありますけど、逆転してるんですね。
これは、ヴェゼルのe:HEVが「ストップ&ゴー」の多い街中で、できるだけエンジンをかけずにモーター(EV)で走るように高度に最適化されている証拠です。逆にガソリンモデルは、市街地モードが 11.5km/L と一番低く、速度が上がるにつれて燃費が向上する特性を示します。
あなたの乗り方に合うのはどっち?
e:HEVがおすすめな人
毎日の通勤や買い物など、「街乗り」がメインの人。走行中の静かさや、モーターならではのスムーズな加速感を重視する人。
ガソリンモデルがおすすめな人
車の使用頻度がそこまで高くない人や、高速道路を使った長距離移動がメインの人。何より初期費用(車両価格)をできるだけ抑えたい人。
自分の主な使用シーンを考えると、e:HEVとガソリンモデルの経済性の差は、カタログの総合燃費の数値以上に開く可能性がありそうです。
モード別燃費 詳細データ(WLTCモード)
| グレード | 駆動方式 | WLTC総合 | 市街地モード | 郊外モード | 高速道路モード |
|---|---|---|---|---|---|
| G | FF | 15.0km/L | 11.5km/L | 15.8km/L | 16.7km/L |
| G | 4WD | 15.0km/L | 11.5km/L | 15.8km/L | 16.7km/L |
| e:HEV X | FF | 26.0km/L | 28.2km/L | 26.2km/L | 24.9km/L |
| e:HEV X | 4WD | 21.5km/L | 22.9km/L | 23.4km/L | 22.1km/L |
| e:HEV Z | FF | 25.3km/L | 27.7km/L | 25.4km/L | 24.4km/L |
| e:HEV Z | 4WD | 21.5km/L | 22.9km/L | 23.4km/L | 22.1km/L |
| HuNT (e:HEV X) | 4WD | (21.5km/L相当) | 20.8km/L | 23.0km/L | 20.9km/L |
(注)データはメーカー発表値に基づきます。HuNT(4WD)は一部装備により数値が異なります。HuNT(FF)やPLaYはベース車両の数値に準ずると推測されます。
グレード別の価格一覧

それでは、気になる各グレードの新車価格(消費税込)を見てみましょう。e:HEVとガソリン、FFと4WD、そして新パッケージのHuNTなど、選択肢がかなり多いですね。
新型ヴェゼル グレード別価格(税込)
| グレード | パワートレイン | 駆動 | 価格(税込) | 燃費(WLTC) |
|---|---|---|---|---|
| G | 1.5L ガソリン | FF | 2,648,800円 | 15.0km/L |
| G | 1.5L ガソリン | 4WD | 2,868,800円 | 15.0km/L |
| e:HEV X | e:HEV | FF | 2,888,600円 | 26.0km/L |
| e:HEV X | e:HEV | 4WD | 3,108,600円 | 21.5km/L |
| e:HEV X (HuNT) | e:HEV | FF | 3,118,600円 | (26.0km/L相当) |
| e:HEV X (HuNT) | e:HEV | 4WD | 3,218,600円 | (21.5km/L相当) |
| e:HEV Z | e:HEV | FF | 3,198,800円 | 25.3km/L |
| e:HEV Z | e:HEV | 4WD | 3,418,800円 | 21.5km/L |
| e:HEV PLaY | e:HEV | FF | 3,776,300円 | (25.3km/L相当) |
(※価格や燃費はメーカー発表の情報を基にした参考値です。HuNTやPLaYの燃費はベース車両に準ずると推測されます)
ガソリンモデルの「G」(FF)が約265万円からスタートし、最上級パッケージの「e:HEV PLaY」(FF)が約378万円までと、価格幅はかなり広いですね。
ガソリンの「G」とハイブリッドの「e:HEV X」をFF同士で比べると、価格差は約24万円です。この差額を、日々のガソリン代の差(燃費性能)でどれくらいの期間で回収できるか、一度シミュレーションしてみる価値はありそうです。
また、FF(前輪駆動)と4WD(四輪駆動)の価格差は、どのグレードでもきっちり約22万円に設定されているようです。雪国にお住まいの方や、アウトドアで未舗装路を走る機会がある方は、リアルタイムAWD(4WD)も積極的に検討したいところですね。
試乗評価と乗り心地

今回のマイナーチェンジ、専門家の方々の試乗評価で特に絶賛されているのが、やはりe:HEVの走行フィールの劇的な進化です。
「本当にエンジンがいつかかったか分からない」「EV走行の領域が広がり、市街地はほぼモーターで走っている感覚」「びっくりするほどスムーズ」といったコメントが非常に多く見られます。もともとスムーズさに定評があったヴェゼルのe:HEVが、制御のブラッシュアップだけでここまで洗練されたというのは、ホンダの技術力に驚かされますね。
乗り心地の鍵はホイールインチ
そしてもう一つ、乗り心地に関して非常に興味深い点があります。どうやら、装着するホイールのインチサイズによって、乗り心地のキャラクターを明確に変えているようなんです。
ホイールインチによる乗り心地の違い
- 16インチ(e:HEV X, HuNT)
試乗レビューでは「すごくしなやか」「快適」「乗り心地がめっちゃいい」といった評価が目立ちます。タイヤのハイト(厚み)がある分、路面からの細かな衝撃をうまく吸収してくれるようです。日常の快適性を最重視したセッティングと言えそうですね。 - 18インチ(e:HEV Z, PLaY)
マイナーチェンジ前のモデルでは、この18インチ装着車について一部で「路面の凹凸を拾いやすく、乗り心地が硬い」という指摘がありました。新型では改善されていると思われますが、基本的にはデザイン性の高さや、スポーティでキビキビしたハンドリング(応答性)を重視する方向け、と言えるかもしれません。
これは購入を検討する上で、かなり重要なポイントになりそうです。「デザインは断然18インチのZグレードが良いけど、家族を乗せるから乗り心地の良さも捨てがたい…」という方は、ぜひ両方のグレード(16インチ車と18インチ車)を試乗して、ご自身の感覚で比べてみることを強くおすすめします。これは悩ましいトレードオフになりそうですね。
ヴェゼルの欠点や注意点

ここまで良い点を中心に見てきましたが、魅力的な進化を遂げた新型ヴェゼルでも、購入前に知っておきたい「欠点」というか、人によっては「ここはちょっと…」と気になるかもしれない点もいくつか挙げられています。
ユーザーレビューなどで指摘される懸念点
- ロードノイズ
e:HEVの走行音が(エンジンがかからない領域で)非常に静かになった分、相対的にタイヤが路面から拾う「ゴー」というロードノイズが目立って聞こえる、という指摘があります。特に新品タイヤの状態だと気になるかもしれません。 - 細部の使い勝手
従来モデルから言われている点ですが、後席のアームレストが(途中で止まらず)一番下までパタンと倒れてしまう点や、デザイン優先のためかドアミラーやルームミラーが(他のホンダ車と比べても)少し小さめに感じる、といった声もあるようです。 - 装備のグレード間格差(最重要)
これが一番大きいかもしれません。360度カメラ(マルチビューカメラシステム)や、車線変更時に後方を確認してくれる「ブラインドスポットインフォメーション」といった、今や軽自動車にも搭載され始めている人気の安全装備が、上級グレードの「e:HEV Z」以上にしか設定されていない(またはオプションでも付けられない)という点です。
特に最後の「装備のグレード間格差」は深刻ですね。例えば、新パッケージの「HuNT」(4WDで約322万円)やベースの「e:HEV X」を検討している人にとって、これらの安全装備が選べないというのは、大きなマイナスポイントになる可能性があります。
ライバル車、例えばヤリスクロスやCX-30では、同価格帯のグレードなら標準装備だったり、オプションで手頃な価格で選べたりすることが多いからです。
自分が絶対に欲しい機能が、検討しているグレードに本当に付いているのか(付けられるのか)は、入念に確認しましょう。
ヤリスクロスなどライバル車と比較

ヴェゼルが属するコンパクトSUV市場は、本当にライバルがひしめく大激戦区です。主なライバルと比べて、新型ヴェゼルの立ち位置はどうでしょうか。
対 トヨタ・ヤリスクロス
ヤリスクロスは、ヴェゼルよりも一回りコンパクトで、価格帯も少し下に設定されています。一番の魅力は、その取り回しの良さと価格の手頃さ、そしてハイブリッドモデルの圧倒的なカタログ燃費ですね。
一方、ヴェゼルが優位なのは、後席の足元空間の広さや荷室の使いやすさといった室内のユーティリティ、そしてe:HEVのEVライクで上質な走りのフィールです。「広さ」と「質感」で勝負、という形になるかなと思います。
対 トヨタ・カローラクロス
まさに販売台数を争う、直接のガチライバルですね。カローラクロスは、ヴェゼルより少しだけボディサイズが大きく、ファミリーユースを意識した実用性の高さや、トヨタのハイブリッドシステム(THS)による燃費の実績と信頼感が強みです。対するヴェゼルは、より洗練された内外装のデザイン、e:HEVのスムーズな走り、そして今回のTJA(渋滞運転支援機能)追加による先進性で対抗していくことになりそうです。
対 マツダ・CX-30
価格帯も近く、キャラクターも近い(デザイン性重視)ため、真っ向から競合するモデルです。CX-30の強みは、何と言ってもガソリン、ディーゼル、マイルドハイブリッド(e-SKYACTIV G/X)と多彩なパワートレインを選べる点と、クラスを超えた内外装の質感の高さです。
ヴェゼルの強みは、やはりe:HEVがもたらす圧倒的な「市街地モード」の燃費の良さと、EVのようなスムーズな走行フィールですね。ここは本当に好みが分かれそうです。
主要ライバル比較(サイズ・燃費・価格帯)
| 車種 | 全長 | 全幅 | 全高 | 燃費(WLTC・HV/FF) | 価格帯(約) |
|---|---|---|---|---|---|
| ヴェゼル (新型) | 4,330mm | 1,790mm | 1,580mm | 26.0km/L (e:HEV X) | 約265~378万円 |
| ヤリスクロス | 4,180mm | 1,765mm | 1,590mm | 30.8km/L | 約190~316万円 |
| カローラクロス | 4,490mm | 1,825mm | 1,620mm | 26.2km/L | 約219~346万円 |
| CX-30 | 4,395mm | 1,795mm | 1,540mm | 16.8km/L (M-HV) | 約256~368万円 |
(注)数値は各車種の代表的なグレードや仕様に基づきます。全高1,540mmのCX-30や全幅1,790mmのヴェゼルは立体駐車場への適性が高いと言えます。
まとめ:ヴェゼルの新型は買いか
さて、ここまで2024年モデルの新型ヴェゼルについて、変更点から価格、ライバル比較まで詳しく見てきました。
今回のマイナーチェンジは、従来からの弱点(一部の先進装備)をきっちり潰しつつ、長所(e:HEVの走り)を劇的に伸ばし、さらに「HuNT」という新しい魅力を加えてきた、かなり戦略的で、本気度の高いアップデートだと感じます。
「スタイリッシュな都市型SUV」という元々の魅力に加えて、e:HEVの「上質な移動体験」、HuNTの「アクティブなタフさ」、そして進化した「安全性能」が加わり、まさに全方位に隙がなくなった印象ですね。
では、ヴェゼル 新型が「買い」かどうか。これは、あなたの使い方と、何を重視するか次第かなと思います。
購入検討の最終チェックポイント
- あなたの「走り方」は?
毎日の走行が「街乗り」中心であれば、e:HEVの驚くほど良い市街地燃費と、静かでスムーズな走りは大きな価値があります。ガソリンモデルとの価格差(約24万円)も、長く乗ればガソリン代で十分元が取れるかもしれません。 - 「乗り心地」 vs 「デザイン」
「快適性」を最優先するなら16インチホイール(X, HuNT)、「デザイン性」やキビキビ感を優先するなら18インチホイール(Z, PLaY)という、明確なトレードオフが存在します。これはもう、試乗してご自身の感覚で決めるのが一番です。 - 「欲しい安全装備」は揃っているか?
もし、360度カメラ(マルチビュー)やブラインドスポットインフォメーションが「絶対に必要」と考えるなら、選択肢は「e:HEV Z」グレード以上(約320万円~)になります。この点は妥協できるかどうかの大きな判断材料ですね。
価格や装備の詳細は、今後変更される可能性もありますし、オプションの組み合わせによっても総額は大きく変わってきます。最終的な判断は、ぜひお近くの販売店で実車を確認し、できれば16インチと18インチの両方を試乗した上で、ご自身のライフスタイルに本当に合う一台かどうかを見極めてくださいね。
この記事に記載されている価格、燃費、装備などの情報は、2024年4月時点のメーカー発表情報や各種レビューに基づき作成しています。最新の正確な情報や、オプション、税金・諸費用を含めた総額については、必ずホンダの公式サイトまたはお近くの正規ディーラーにて直接ご確認いただきますようお願いいたします。
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