2023年にフルモデルチェンジを果たしたスズキの新型スペーシア。
購入を検討しているものの、「実際のところどうなの?」と感じている方も多いのではないでしょうか。
この記事では、2023年式のスズキ スペーシアに関するレビュー情報をまとめて、寸法や実際に新型スペーシアを買った人の口コミや気になる評判を徹底的に調査しました。一番人気のグレードから、評価の中で見えてきた悪いところや弱点まで、包み隠さず解説します。
さらに、最大のライバルであるN-BOXとスペーシアの比較を通じて、結局どっちがいいのかという疑問にもお答えします。あなたの車選びに役立つ情報が満載ですので、ぜひ最後までご覧ください。
この記事のポイント☝️
- 新型スペーシアのグレードごとの特徴と価格
- ユーザーのリアルな口コミから分かる長所と短所
- ライバル車N-BOXとの具体的な違い
- 購入後に後悔しないためのチェックポイント
2023年式スズキ スペーシアの各レビュー情報から特徴を解説

- 2023年式スズキ スペーシアの寸法と基本情報
- エクステリアとインテリアの評判
- 一番人気のグレードとその特徴
- 実際に新型スペーシアを買った口コミまとめ
- 充実した安全性能と運転支援機能
2023年式スズキ スペーシアの寸法と基本情報

3代目となる新型スペーシアは、「コンテナ」をデザインモチーフとし、ワクワク感を表現した軽スーパーハイトワゴンです。キープコンセプトながらも、細部にわたり使いやすさと快適性が追求されています。まずは、購入を検討する上で基本となる寸法やスペックを見ていきましょう。
ボディサイズは軽自動車の規格内で設計されており、先代モデルと比較しても全高やホイールベースに変更はありません。しかし、室内長が15mm、室内高が5mm拡大し、数値以上に広さを感じられる空間を実現しています。特に後席の快適性向上は、今回のモデルチェンジにおける大きなポイントの一つです。
見た目のサイズは変わらないのに、室内が広くなっているのは嬉しいポイントですね。特にファミリーでの利用を考えると、このわずかな差が大きな快適性につながります。
以下に、新型スペーシアの主要諸元をまとめました。
項目 | スペーシア HYBRID X | スペーシア カスタム HYBRID XSターボ |
---|---|---|
全長 | 3,395mm | |
全幅 | 1,475mm | |
全高 | 1,785mm | |
ホイールベース | 2,460mm | |
車両重量 | 880kg | 910kg |
室内長 | 2,170mm | |
室内幅 | 1,345mm | |
室内高 | 1,415mm | |
最小回転半径 | 4.4m | 4.6m |
グレード構成は、標準モデルの「スペーシア」に「HYBRID G」と「HYBRID X」の2種類、カスタムモデルの「スペーシア カスタム」に「HYBRID GS」「HYBRID XS」「HYBRID XS TURBO」の3種類が設定されています。全車にマイルドハイブリッドシステムが搭載されており、優れた燃費性能も魅力です。
エクステリアとインテリアの評判

車の第一印象を決めるデザインは、購入の決め手となる重要な要素です。ここでは、新型スペーシアのエクステリアとインテリアに関するユーザーからの評判を、良い点・気になる点に分けて詳しく見ていきます。
エクステリアの評価
新型スペーシアのエクステリアは、標準モデルとカスタムで大きく印象が異なります。
【高評価なポイント】
標準モデルは、コンテナをモチーフにしたサイドのビード形状や、親しみやすいフロントマスクが好評です。特に先代のやりすぎ感をなくし、上品で飽きのこないデザインになったという意見が多く見られます。
カスタムモデルも、先代のギラギラした印象から一転、上質さと存在感を両立させたデザインが評価されています。
【気になるポイント】
一方で、カスタムモデルのメッキパーツの使い方については「まだ少し派手」と感じる声も聞かれます。
また、全グレード共通で助手席側ドアミラーに設置されているサイドアンダーミラー(通称:耳たぶミラー)がデザイン的に野暮ったいという指摘があります。さらに、リアのウインカーやバックランプがLEDではなく豆電球である点を残念に思うユーザーもいるようです。
インテリアの評価
毎日触れるインテリアの質感や使い勝手は、満足度に直結します。
【高評価なポイント】
インテリアは、質感の高さが多くのユーザーから評価されています。特に収納の多さと工夫はスズキ車ならではの魅力です。助手席前の大型オープントレーや、USBポートの配置、進化したパーソナルテーブルなど、使い勝手を徹底的に考え抜いた設計が光ります。カスタムモデルの内装は、ピアノブラックやボルドーの加飾が施され、軽自動車とは思えないほどの高級感を演出しています。
【気になるポイント】
カスタムモデルに採用されているセミマットボルドーの内装色については、好みが分かれるようです。シックな黒一色を好むユーザーからは、選択肢がない点を指摘する声があります。
また、後席シートの出来栄えについては、クッションが平板でサポート性に欠ける、段差でシート自体が揺れるといった厳しい意見が見られます。後述する画期的な「マルチユースフラップ」があるだけに、シート自体の基本性能向上が望まれるところです。
一番人気のグレードとその特徴

新型スペーシアには複数のグレードが用意されており、どれを選べば良いか迷う方も多いでしょう。結論から言うと、最もバランスが取れていて人気が高いのは、標準モデルなら「HYBRID X」、カスタムモデルなら「HYBRID XS」です。
その理由は、価格と装備のバランスに優れているからです。ベースグレードの「HYBRID G」や「HYBRID GS」は価格が魅力的ですが、スペーシアの大きな魅力である後席の快適装備「マルチユースフラップ」や「スリムサーキュレーター」、両側パワースライドドアなどが装備されません。
せっかくスペーシアを選ぶなら、後席の快適性を最大限に高めてくれる装備が充実したグレードを選びたいですよね。「HYBRID X」や「HYBRID XS」なら、家族や友人を乗せたときにも満足してもらえること間違いなしです。
以下に各グレードの主な特徴と価格をまとめました。あなたの使い方に合ったグレード選びの参考にしてください。
グレード | 主な特徴 | 車両本体価格(税込) |
---|---|---|
HYBRID G | 基本装備を抑えた最もリーズナブルなグレード | 1,530,100円 |
HYBRID X | 両側パワースライドドアやマルチユースフラップなど快適装備が充実した人気グレード | 1,705,000円 |
カスタム HYBRID GS | カスタムのエントリーモデル。左側パワースライドドアやACCを標準装備 | 1,801,800円 |
カスタム HYBRID XS | 15インチアルミやヘッドアップディスプレイなど豪華装備を備えたカスタムの人気グレード | 1,995,400円 |
カスタム HYBRID XS TURBO | パワフルなターボエンジンを搭載した最上級グレード。高速走行が多い方におすすめ | 2,073,500円 |
高速道路や坂道を走る機会が多い方は、ターボエンジンを搭載した「カスタム HYBRID XS TURBO」を検討する価値があります。ターボならではの力強い走りで、ストレスのない運転が可能です。
実際に新型スペーシアを買った口コミまとめ

カタログスペックだけでは分からない、車の本当の実力。ここでは、実際に新型スペーシアを購入したオーナーのリアルな口コミを、良い点と気になる点に分けてご紹介します。
良い口コミ
購入者の多くが満足している点として、以下の声が挙げられます。
- 燃費の良さ:「街乗りでもリッター18km、高速なら22km以上走る。マイルドハイブリッドの効果を実感できる」
- 収納の多さ:「収納スペースが多く、痒い所に手が届く設計。特に後席のパーソナルテーブルは子供に大好評」
- 運転支援機能:「ACC(アダプティブクルーズコントロール)の制御が自然で、長距離運転がとても楽になった」
- 静粛性:「軽自動車とは思えないほど車内が静か。先代モデルから大きく進化した」
- 後席の快適装備:「マルチユースフラップは画期的。オットマンモードでリラックスできるし、荷物ストッパーとしても優秀」
気になる口コミ
一方で、改善を望む声も聞かれます。特に乗り心地に関する指摘が目立ちます。
- 乗り心地の硬さ:「サスペンションが硬めで、路面の凹凸を拾いやすい。特に後席は突き上げ感が強い」
- エンジン音:「NAエンジンは加速時にエンジン音が気になる。パワーももう少し欲しい」
- 後席シートの揺れ:「後席シートの剛性が低いのか、段差でグラグラ揺れて酔いそうになる」
- 純正ナビの動作:「純正ナビの反応が少し遅いのが気になる」
- エアコンの効き:「真夏の猛暑日にはエアコンの効きが少し弱いと感じることがあった」
総じて、燃費性能や使い勝手の良さ、進化した運転支援機能が高く評価されている一方で、乗り心地の硬さや後席の快適性が課題として挙げられています。試乗の際には、ぜひ後席の乗り心地もチェックすることをおすすめします。
充実した安全性能と運転支援機能

新型スペーシアは、毎日の運転を安心して楽しむための安全性能も大幅に進化しました。スズキの予防安全技術「スズキ セーフティ サポート」がさらに進化し、新たな機能が搭載されています。
特に注目すべきは、衝突被害軽減ブレーキ「デュアルセンサーブレーキサポートII」です。従来のシステムにミリ波レーダーを追加したことで、検知対象が車両や歩行者に加え、自転車や自動二輪車にも拡大。さらに、交差点での右左折時や出会い頭の衝突回避支援機能も追加され、より幅広いシーンで危険を回避できるようになりました。
【デュアルセンサーブレーキサポートIIの主な進化点】
- 検知対象に自転車・自動二輪車を追加
- 交差点衝突回避支援(右左折・出会い頭車両)を追加
- 低速時ブレーキサポート(前進・後退)を標準装備
また、高速道路などでの運転負担を軽減するアダプティブクルーズコントロール(ACC)も進化しています。全車速追従機能に加え、カーブを認識して手前で速度を抑制する機能や、車線中央を維持するようにステアリング操作を支援する「車線維持支援機能」が搭載されました。
(一部グレードはメーカーオプション)
これらの先進機能により、ヒヤリとする場面を減らし、長距離ドライブの疲労を軽減してくれます。安全性を重視する方にとって、新型スペーシアは非常に魅力的な選択肢と言えるでしょう。
軽自動車でも、ここまで安全装備や運転支援機能が充実しているのは驚きですね。特にACCの進化は、高速道路をよく利用する人にとっては大きなメリットです。
レビュー情報から購入前に2023年式スズキ スペーシアを深掘り!

- エンジン性能と走行性能の評価
- ユーザーが語る乗り心地の実態
- 気になる燃費性能は?
- 評価から見る悪いところと弱点
- N-BOXとスペーシアを比較、どっちがいい?
- 価格とコストパフォーマンスを検証
- 総括:2023年式スズキ スペーシアのレビュー情報まとめ
エンジン性能と走行性能の評価

車の基本性能である「走る・曲がる・止まる」。新型スペーシアは、この点においてどのような評価を受けているのでしょうか。エンジン性能と走行性能について詳しく解説します。
2種類のエンジンとマイルドハイブリッド
新型スペーシアには、自然吸気(NA)の「R06D型」エンジンと、ターボチャージャー付きの「R06A型」ターボエンジンが設定されています。全車に搭載されるマイルドハイブリッドは、発進時や加速時にモーターがエンジンをアシストすることで、スムーズな走りと低燃費を両立します。
NAエンジンは、街乗り中心であれば必要十分な性能ですが、口コミでは「高速道路の合流や追い越しではパワー不足を感じる」「加速時のエンジン音が大きい」という声が聞かれます。馬力は49馬力と、ライバル車と比較してやや控えめなスペックです。
一方、ターボエンジンは、64馬力の最高出力と力強いトルクで、高速道路や坂道でも余裕のある走りを実現します。「NAエンジンとは別物」「ストレスのない加速が気持ち良い」と、その動力性能は高く評価されています。長距離移動が多い方や、走りにもこだわりたい方にはターボモデルがおすすめです。
軽快なハンドリングと安定性
走行性能については、軽量・高剛性プラットフォーム「HEARTECT(ハーテクト)」の採用により、しっかりとした走りを実現しています。ハンドリングは軽快で、ステアリングフィールも軽自動車としては上質です。カーブでの踏ん張りも効き、背の高さを感じさせない安定感があります。
ただし、ステアリングの反応がやや穏やかな設定のため、キビキビとした動きを好むドライバーには少し物足りなく感じるかもしれません。これは、運転に不慣れな人でも安心して操作できるように配慮された結果と考えられます。
ユーザーが語る乗り心地の実態

ファミリーカーとして選ばれることが多いスーパーハイトワゴンにとって、乗り心地は非常に重要な評価項目です。新型スペーシアの乗り心地については、ユーザーの間で評価が分かれるポイントとなっています。
多くの口コミで指摘されているのが、サスペンションの硬さです。荒れた路面や段差を通過する際に、ゴツゴツとした突き上げを感じやすいという意見が多数見られます。「特に後席は揺れが大きく、快適とは言えない」といった厳しい評価も少なくありません。
なぜ乗り心地が硬めに設定されているのでしょうか?これは、背の高いハイトワゴン特有のカーブでのふらつきを抑え、操縦安定性を確保するためと考えられます。走りの安定感と乗り心地の快適さは、トレードオフの関係にあると言えますね。
一方で、「一般道を普通に走る分には全く気にならない」「先代モデルよりはマイルドになった」という肯定的な意見もあります。乗り心地の感じ方には個人差が大きいため、一概に悪いとは言えません。
【乗り心地をチェックする際のポイント】
購入を検討する際は、必ず試乗して乗り心地を自身で確かめることが重要です。その際には、以下の点を意識してみてください。
- 運転席だけでなく後席にも乗ってみる
- きれいな道だけでなく、少し荒れた路面や段差も走ってみる
- 可能であれば、高速道路も試乗してみる
家族を乗せる機会が多い方は、家族と一緒に試乗して感想を聞くのが最も確実な方法です。
気になる燃費性能は?

ガソリン価格が高騰する昨今、車の燃費性能は家計に直結する重要なポイントです。その点、新型スペーシアは軽スーパーハイトワゴントップクラスの低燃費を実現しており、大きな強みとなっています。
全車に搭載されたマイルドハイブリッドシステムと、NA車に採用された高効率な新型エンジン「R06D型」、そして軽量化された新CVTの組み合わせにより、優れた燃費性能を達成しました。
以下に、主要グレードのカタログ燃費(WLTCモード)と、ライバル車との比較をまとめました。
車種 | グレード | エンジン | WLTCモード燃費 |
---|---|---|---|
スズキ スペーシア | HYBRID X | NA | 23.9km/L |
カスタム HYBRID XS TURBO | ターボ | 21.9km/L | |
ホンダ N-BOX | N-BOX | NA | 21.6km/L |
カスタム ターボ | ターボ | 20.3km/L | |
ダイハツ タント | X | NA | 22.7km/L |
カスタムRS | ターボ | 21.2km/L |
表からも分かるように、NAエンジン、ターボエンジンともにライバルを上回る燃費性能を誇ります。
口コミを見ても、「期待以上に燃費が良い」という声が多く、実燃費も市街地で16〜18km/L、郊外や高速道路では20km/Lを超えるという報告が多数あります。
日々のランニングコストを抑えたい方にとって、この燃費の良さは大きなメリットと言えるでしょう。
評価から見る悪いところと弱点

ここまで新型スペーシアの魅力を中心に解説してきましたが、購入後に後悔しないためには、デメリットや弱点もしっかりと把握しておく必要があります。ユーザーレビューから見えてきた、特に指摘の多い「悪いところ・弱点」をまとめました。
【新型スペーシアの主な弱点】
- 乗り心地の硬さ
最も多くのユーザーが指摘するポイントです。特に後部座席での突き上げ感が強く、ファミリーカーとしての快適性に疑問符がつくという意見があります。 - 後席シートの基本性能
マルチユースフラップは画期的ですが、シート自体のクッション性や剛性が低く、長時間の乗車では疲れやすい可能性があります。 - NAエンジンの力不足
街乗りでは十分ですが、高速道路や登坂路ではパワー不足を感じる場面が多いようです。加速時のエンジン音の大きさも気になります。 - 荷室の使い勝手
N-BOXと比較すると、荷室フロアが高く、後席を倒した際に前席との間に隙間ができてしまうなど、積載性で一歩譲る面があります。 - 一部装備のコストダウン感
カスタムモデルでもリアのウインカーが豆電球である点や、サイドアンダーミラーのデザインなど、細かな部分でコストを抑えている印象を受けるという声があります。
完璧な車は存在しないので、これらの弱点が自分の使い方や価値観において許容できる範囲かどうかを判断することが大切です。例えば、主に一人で街乗りメインに使うのであれば、後席の乗り心地やNAエンジンのパワー不足はそれほど問題にならないかもしれません。
N-BOXとスペーシアを比較、どっちがいい?

軽スーパーハイトワゴンの購入を検討する際、誰もが比較対象とするのが絶対王者ホンダ N-BOXです。
デザイン、走り、質感、どれをとっても高いレベルでまとまっているN-BOXに対し、新型スペーシアはどのように対抗するのでしょうか。
ここでは、「結局どっちがいいの?」という疑問に答えるべく、両車を徹底比較します。
項目 | スズキ スペーシア | ホンダ N-BOX |
---|---|---|
デザイン | 親しみやすいツール感のあるデザイン。カスタムは存在感を重視。 | シンプルで洗練されたデザイン。カスタムは上質感を追求。 |
室内空間・使い勝手 | 収納の多さと後席マルチユースフラップが強み。遊び心のある装備が豊富。 | 低床設計による広大な荷室と、質感の高い内装が魅力。総合的な完成度が高い。 |
走行性能・乗り心地 | 軽快なハンドリングが楽しめるが、乗り心地は硬め。 | 普通車に迫る静粛性と、しなやかで上質な乗り心地が高評価。 |
燃費性能 | マイルドハイブリッド搭載でクラストップの燃費を実現。 | スペーシアには及ばないものの、十分優れた燃費性能。 |
安全性能 | ミリ波レーダー+単眼カメラで検知範囲が広い。 | 単眼カメラのみだが、必要十分な機能を備える。 |
価格(売れ筋グレード) | HYBRID X:170.5万円〜 (比較的リーズナブル) | N-BOX:164.8万円〜 (装備を揃えると高価になる傾向) |
結論:どんな人におすすめ?
【スペーシアがおすすめな人】
- とにかく燃費の良い車が欲しい人
- 後席のオットマン機能など、ユニークな装備に魅力を感じる人
- 収納が多く、使い勝手の良い車を求めている人
- コストパフォーマンスを重視する人
【N-BOXがおすすめな人】
- 軽自動車でも普通車のような上質な乗り心地や静粛性を求める人
- 内外装の質感やデザイン性を重視する人
- 自転車を積むなど、荷室の広さや使いやすさを最優先する人
- リセールバリュー(売却時の価格)を気にする人
言ってしまえば、「燃費とアイデア装備のスペーシア」と「走りと質感のN-BOX」という構図になります。どちらが優れているかというよりも、あなたが車に何を求めるかによって最適な選択は変わってきます。両方をじっくり試乗して、自分に合った一台を見つけてください。
価格とコストパフォーマンスを検証

新型スペーシアは、先代モデルと比較して価格が上昇しましたが、それでもライバル車と比べてコストパフォーマンスに優れていると言えます。
例えば、売れ筋グレードである標準モデルの「HYBRID X」(1,705,000円)は、同等の装備を持つN-BOXの売れ筋グレード「ファッション」(1,747,900円)よりも約4万円安く設定されています。
さらに、スペーシアは両側パワースライドドアやマルチユースフラップ、スリムサーキュレーターといったN-BOXにはない快適装備を標準で備えています。
安全装備や快適装備の進化、そして原材料費の高騰などを考慮すると、価格上昇は避けられない面があります。しかし、その上でライバルよりも競争力のある価格設定を実現している点は、スズキの企業努力の表れと言えるでしょう。
特に、燃費性能がクラストップであることを考えると、購入後のガソリン代を含めたトータルコストで見た場合の優位性はさらに高まります。豪華さやブランドイメージよりも、日々の使い勝手と経済性を重視するユーザーにとって、新型スペーシアは非常に賢い選択肢です。
総括:2023年式スズキ スペーシアのレビュー情報まとめ
最後に、この記事で解説してきた2023年モデルのスズキ スペーシアに関するレビューの要点をまとめます。あなたの車選びにお役立てください。
- 新型スペーシアのデザインモチーフは「コンテナ」
- 標準モデルは親しみやすく、カスタムは上質さと存在感を両立
- インテリアは質感が高く、軽自動車トップクラスの収納力を誇る
- 後席の「マルチユースフラップ」はオットマンにもなり画期的な装備
- 一番人気のグレードは装備と価格のバランスが良い「HYBRID X」
- 安全性能は「デュアルセンサーブレーキサポートII」で大幅に進化した
- ACCは車線維持支援機能も搭載され長距離運転が楽になる
- マイルドハイブリッドによりクラストップの低燃費を実現
- NAエンジンは街乗りでは十分だが高速では力不足を感じることも
- ターボエンジンはパワフルでストレスのない走りが可能
- 走行性能は安定しているが、乗り心地は硬めで突き上げ感が気になる
- 特に後席の乗り心地は試乗での確認が必須
- 最大のライバルN-BOXとの比較では燃費とユニークな装備で勝る
- 走りの質感や荷室の使い勝手ではN-BOXに軍配が上がる
- 装備内容を考えると価格設定はリーズナブルでコストパフォーマンスが高い