2025年に発表され、瞬く間に人気が沸騰し受注停止となったスズキの新型ジムニーノマド。
待望の5ドアモデルということもあり、受注再開を心待ちにしている方も多いのではないでしょうか。今後の購入計画を立てるためには、事前に正確な情報を把握しておくことが重要です。
この記事では、受注再開に備え、今こそ知っておきたい2025年発売のスズキ ジムニーノマドの車両構成情報の全貌を徹底解説します。
気になる新車価格や寸法、人気のカラーといった基本スペックから、普通車の排気量ならではの走行性能、使い勝手を左右する内装、そして自分だけの個性を演出するカスタムの可能性まで、あらゆる角度から詳しくご紹介します。
この記事のポイント☝️
- ジムニーノマドの基本スペックと価格設定
- 3ドアのジムニーシエラとの具体的な違い
- カラーバリエーションや内装、カスタムの選択肢
- 購入前に把握しておくべきメリットと注意点
【スズキ】ジムニーノマドの車両構成や基本情報

- 気になる新車 価格とグレード
- シエラと比較した寸法とサイズ感
- 「パワフルな普通車」排気量とエンジン
- 継承された本格4WD性能
- 気になる燃費と最小回転半径
気になる新車 価格とグレード

新型ジムニーノマドの購入を検討する上で、最も重要な要素の一つが価格とグレード構成です。結論から言うと、ジムニーノマドのグレードは「FC」のみのワングレード展開となっており、選択肢は非常にシンプルです。
これは、ジムニーシエラの上級グレード「JC」に準ずる装備を標準で搭載しているためで、快適装備や安全装備が充実した仕様となっています。トランスミッションは、5速マニュアル(5MT)と4速オートマチック(4AT)から選択可能です。
メーカー希望小売価格
車種名 | グレード | エンジン | 駆動 | 変速機 | 価格(消費税10%込) |
---|---|---|---|---|---|
ジムニーノマド | FC | 1.5L DOHC 吸気VVT | 4WD | 5MT | 2,651,000円 |
4AT | 2,750,000円 |
価格のポイント
- トランスミッションによる価格差は99,000円です。
- ジムニーシエラの上級グレード「JC」(4AT:2,183,500円)と比較すると、約56.6万円高い設定ですが、後述する安全装備の進化や快適性の向上を考慮すると、納得感のある価格設定と言えるでしょう。
また、ボディカラーによっては追加でメーカーオプション料金が発生します。選択する色によって総額が変わるため、事前に確認しておきましょう。
メーカーオプション(消費税10%込)
- アークティックホワイトパール塗装車:33,000円
- ブラック2トーンルーフ仕様車:55,000円
シエラと比較した寸法とサイズ感

ジムニーノマドの最大の特徴は、5ドア化に伴うボディサイズの拡大です。従来の3ドアモデルであるジムニーシエラと比較すると、その違いは一目瞭然です。
最も大きな変更点は、全長とホイールベースがそれぞれ340mm延長されたことです。この延長分が、後部座席の居住性向上と荷室空間の拡大に大きく貢献しています。一方で、全幅は1,645mmとシエラから変更がなく、日本の道路事情でも扱いやすいサイズ感を維持しています。
項目 | ジムニー ノマド | ジムニー シエラ | 差 |
---|---|---|---|
全長 | 3,890mm | 3,550mm | +340mm |
全幅 | 1,645mm | 1,645mm | ±0mm |
全高 | 1,725mm | 1,730mm | -5mm |
ホイールベース | 2,590mm | 2,250mm | +340mm |
最低地上高 | 210mm | 210mm | ±0mm |
豆知識:悪路走破性への配慮
全長とホイールベースの延長分が等しい(どちらも+340mm)ため、ボディ前後のオーバーハング(タイヤの中心からボディ最端までの長さ)はシエラと変わっていません。
これにより、悪路で坂を上り下りする際にボディの前後を擦りにくいという、ジムニー本来の強みが維持されています。
このサイズ変更により、見た目の印象もより伸びやかで安定感のあるスタイルへと進化しました。最低地上高は210mmとシエラ同等を確保しており、悪路走破性への妥協がないことがうかがえます。
「パワフルな普通車」排気量とエンジン

ジムニーノマドの心臓部には、ジムニーシエラと同じく定評のある「K15B型」1.5L直列4気筒DOHCエンジンが搭載されています。普通車ならではの排気量により、日常使いから高速道路、オフロードまで、幅広いシーンでゆとりある走りを提供します。
K15B型エンジンのスペック
- 最高出力: 75kW (102PS) / 6,000rpm
- 最大トルク: 130N・m (13.3kgf・m) / 4,000rpm
このエンジンは、軽量かつコンパクトな設計でありながら、効率的な吸気VVT(可変バルブタイミング)機構を備え、優れた燃費性能と力強い動力性能を両立させているのが特徴です。
ただ、ジムニーノマドは5ドア化に伴い、車両重量がシエラと比較して約100kg増加しています(5MT車: 1,180kg / 4AT車: 1,190kg)。この重量増が実際の走行にどう影響するかは気になるところでしょう。
基本的には街乗りや高速巡航で力不足を感じることはありませんが、急な登坂路などでは、シエラとの違いを感じる場面があるかもしれません。
注意点:動力性能の確認
車両重量の増加による動力性能への影響は、個人の感覚によって評価が分かれる部分です。特に、多人数での乗車や多くの荷物を積載する機会が多い方は、購入前に試乗して実際の走行フィールを確かめることを強くおすすめします。
継承された本格4WD性能

ジムニーノマドは、5ドア化による利便性を手に入れながらも、ジムニーシリーズの魂である本格的な悪路走破性を一切妥協していません。その根幹を支えているのが、伝統の車体構成です。
本格4WDを支える3つの要素
- ラダーフレーム構造: 頑丈なはしご型のフレームにボディを載せる構造。ねじり剛性が高く、過酷なオフロード走行でも車体の歪みを抑えます。ノマド用はホイールベース延長に合わせて専用設計され、センタークロスメンバーの追加などでさらに強化されています。
- 3リンクリジッドアクスル式サスペンション: 左右の車輪が一本の車軸で繋がれたサスペンション形式。凹凸の激しい路面でもタイヤの接地性が高く、優れた走破性を発揮します。
- 機械式副変速機付きパートタイム4WD: 路面状況に応じてドライバーが任意に2WDと4WDを切り替えられるシステムです。通常の約2倍の駆動力を発揮する「4L(4WD低速)」モードを備え、極悪路からの脱出や急な登坂で絶大な威力を発揮します。
また、オフロード性能の指標となる「3アングル」(対障害角度)も十分に確保されています。
- アプローチアングル: 36°
- ランプブレークオーバーアングル: 25°
- デパーチャーアングル: 47°
ホイールベースの延長により、ランプブレークオーバーアングルはシエラの28°からわずかに減少しましたが、依然として高い数値を維持しており、ジムニーの名に恥じない走破性を実現しています。
気になる燃費と最小回転半径

日常の使い勝手を考えると、燃費性能と小回り性能は非常に重要なポイントです。ジムニーノマドは、車重の増加とホイールベースの延長により、これらの点でジムニーシエラからいくつかの変更点があります。
燃費性能(WLTCモード)
ジムニーノマドの燃費は、シエラと比較して若干低下しています。これは主に約100kgの重量増が影響していると考えられます。
モデル | 5MT | 4AT |
---|---|---|
ジムニー ノマド | 14.9 km/L | 13.6 km/L |
ジムニー シエラ | 15.4 km/L | 14.3 km/L |
本格的なラダーフレーム構造を持つオフローダーとしては標準的な数値ですが、最新の乗用車ベースのSUVと比較すると、燃費が良いとは言えません。ガソリン価格が高騰している現在、この点は維持費を考える上で考慮すべきでしょう。
小回り性能(最小回転半径)
もう一つの注意点が、小回り性能です。ホイールベースが340mm延長されたことにより、最小回転半径はシエラの4.9mから5.7mへと大きくなりました。
注意点:取り回しへの影響
最小回転半径5.7mという数値は、トヨタのハリアーなどのミドルサイズSUVと同等です。そのため、ジムニーシエラの感覚で運転すると、狭い路地での右左折や駐車場でのUターン、車庫入れなどで、思った以上に大回りに感じることがあります。特に都市部での利用が多い方は、この違いに慣れが必要です。
2025年発売のジムニーノマドの車両構成の魅力

- 注目の新色と人気 カラー展開
- 機能性を重視した内装と装備
- 拡大された荷室の利便性
- 進化した安全装備と運転支援
- 広がる純正カスタムの選択肢
- 受注再開へ向けて!ジムニーノマドの車両構成情報をおさえておこう
注目の新色と人気 カラー展開

車の印象を大きく左右するボディカラー。ジムニーノマドは、新色2色を含む全6色がラインアップされています。ジムニーシエラの11色展開と比較すると厳選されていますが、ノマドの上質でアクティブなキャラクターにマッチした魅力的な構成です。
特に注目は、ジムニーシリーズとして初めて採用された2つの新色です。
注目の新カラー
シズリングレッドメタリック ブラック2トーンルーフ | 日本のノマドのイメージカラー。鮮やかなパールレッドがエネルギッシュな印象を与えます。 |
セレスティアルブルーパールメタリック | 深みのあるシックなブルー。落ち着いた雰囲気の中に上質感が感じられるカラーです。 |
全6色のカラーバリエーション
2トーンカラー(ルーフがブラックになります)
- シズリングレッドメタリック ブラック2トーンルーフ(新色)
- シフォンアイボリーメタリック2 ブラック2トーンルーフ
モノトーンカラー
- セレスティアルブルーパールメタリック(新色)
- ジャングルグリーン2
- アークティックホワイトパール
- ブルーイッシュブラックパール4
シフォンアイボリーやジャングルグリーンといったジムニーシリーズの定番人気色もしっかりと引き継がれていますね。
一方で、シエラで設定のあった「キネティックイエロー」や「ミディアムグレー」はラインアップに含まれていません。リセールバリューを考えると、定番のホワイトやブラック、そして人気色のアイボリーあたりが手堅い選択肢になりそうです。
機能性を重視した内装と装備

ジムニーノマドの内装は、基本デザインやコンセプトをジムニーシエラから受け継いでいます。車両の姿勢を把握しやすい水平基調のインパネや、手袋をしていても操作しやすい大型のスイッチ類など、機能性を最優先した「プロの道具感」が最大の魅力です。
しかし、5ドア化に伴い、後席の乗員への配慮が各所に見られます。最も大きな進化点は、後席の居住性の大幅な向上です。シエラに対して後席のヒップポイントを後方へ50mm、上方へ20mm移動させたことで、膝周りのスペースが格段に広くなりました。
さらに、シートクッションに厚みを持たせることで、長距離移動でも快適な座り心地を実現しています。
後席の快適性を高める主な変更点
- 膝周りスペースの拡大
- シートクッション厚の確保による座り心地の向上
- 後席乗員間距離の90mm拡大
- リヤウインドウ周りへのトリム追加による質感向上
また、運転席からの操作性も向上しており、フロントコンソールボックスにドライバー用の後席パワーウインドウスイッチが追加された点も、日常使いでの利便性を高める嬉しいポイントです。
豆知識:生産国について
ジムニーノマドは、スズキのインド子会社であるマルチ・スズキ・インディア社のグルガオン工場で生産され、日本へ輸入されます。海外生産と聞くと品質を心配される方もいるかもしれませんが、世界のどの工場でも日本のスズキが定めた厳しい品質基準に基づいて製造されているため、品質面での心配は不要です。
拡大された荷室の利便性

「3ドアのジムニーは好きだけど、荷室の狭さがネックで…」と感じていた方にとって、ジムニーノマドの荷室はまさに待望の進化と言えるでしょう。ホイールベースの延長は、後席だけでなく荷室空間にも大きな恩恵をもたらしています。
特に4名乗車時の荷室容量は211L(VDA測定法)を確保。
これは、ジムニーシエラの59Lと比較すると約3.5倍の広さであり、日常の買い物から家族での小旅行まで、余裕をもって対応できる実用的なスペースです。
荷室床面長の比較
- ジムニー ノマド(4名乗車時): 590mm
- ジムニー シエラ(4名乗車時): 240mm
後席を使用した状態でも、奥行きが350mmも拡大されていることがわかります。さらにリアシートを前方に倒せば、荷室床面長は最大1,240mmまで広がり、キャンプ用品などの大きな荷物もしっかりと積載することが可能です。
注意点:荷室の段差について
後席の背もたれを倒した際、荷室の床は完全なフルフラットにはならず、段差が生じます。車中泊などでフラットな空間を必要とする場合は注意が必要です。この段差を解消し、さらに小物の収納も可能にする純正アクセサリーとして「ラゲッジボックス」が用意されているので、用途に合わせて活用するのがおすすめです。
荷室の左側にはアクセサリーソケットとラゲッジルームランプも装備され、アウトドアシーンでの使い勝手も考慮されています。
進化した安全装備と運転支援

ジムニーノマドは、安全性能の面でも大きな進化を遂げています。特に衝突被害軽減ブレーキが、ジムニーシエラの「デュアルセンサーブレーキサポート」から、より高性能な「デュアルカメラブレーキサポート」へとアップグレードされました。
この変更により、2つのカメラが人や車を立体的に捉え、夜間の歩行者検知にも対応するなど、検知性能が向上しています。さらに、ジムニーノマドでは運転支援機能も大幅に拡充されました。
4AT車に標準装備される主な運転支援機能
- アダプティブクルーズコントロール(ACC): 先行車との車間距離を保ちながら自動で追従走行。高速道路での疲労を軽減します。
- 後退時ブレーキサポート: 後方の障害物を検知し、衝突の危険があれば自動でブレーキが作動します。
- 後方誤発進抑制機能: 後方に障害物がある状態でアクセルを強く踏み込むと、エンジンの出力を抑制します。
これにより、高速道路での快適なクルージングから駐車時の安全性まで、幅広いシーンでドライバーをサポートします。
機能 | ジムニー ノマド | ジムニー シエラ(JC) |
---|---|---|
衝突被害軽減ブレーキ | デュアルカメラブレーキサポート (夜間歩行者検知対応) | デュアルセンサーブレーキサポート |
アダプティブクルーズコントロール | ● (4AT車) | ― |
後退時ブレーキサポート | ● (4AT車) | ― |
標識認識機能 | ● (一時停止標識認識追加) | ● |
注意点:トランスミッションによる装備差
前述のACCや後退時ブレーキサポートといった先進の運転支援機能は、4AT車のみの装備となります。5MT車には装備されないため、これらの機能を重視する場合は4AT車を選択する必要があります。
広がる純正カスタムの選択肢
ジムニーシリーズの大きな魅力の一つが、自分好みにカスタマイズする楽しみです。ジムニーノマドでも、その魅力を存分に楽しめるよう、発売と同時に多彩な純正アクセサリーが用意されています。
特にスズキは、テーマに沿ったパーツを組み合わせた4つの「スタイルパッケージ」を提案しており、手軽に個性的な一台を完成させることができます。
アーバンエッジスタイル

街中での使用をイメージした、高級感とスタイリッシュさを両立させたスタイルです。サイドアンダーガーニッシュや専用デザインのアルミホイールなどが、都会的な雰囲気を演出します。
ノスタルジックラインスタイル

ジムニーの伝統を継承した、レトロで落ち着いた雰囲気のスタイル。サイドデカールや専用フロントグリル、エンブレムが、クラシカルな魅力を引き立てます。
ライノスタイル

ジムニーのシンボルである「サイ」をモチーフにした、ワイルドでアクティブなスタイル。
サイのデザインが施されたデカールや、マッドフラップセットなどがオフロードイメージを強調します。
メタルスタイル

シンプルに美を引き立てる、メタルスタイル。
フロントバンパーとサイドのアンダーガーニッシュに加えてクロームメッキのドアハンドルも加わったセットになっており、他とは違った路線の魅力を演出している。
これらの純正アクセサリーだけでも十分に楽しめますが、ジムニーはサードパーティ製のカスタムパーツが非常に豊富な車種です。
ノマドはシエラと多くのパーツを共有できるため、今後さらに多くのメーカーから専用パーツが登場することが期待できます。自分だけのオリジナルな一台を作り上げる楽しみが広がりますね。
受注再開へ向けて!ジムニーノマドの車両構成情報をおさえておこう
この記事では、大人気の新型ジムニーノマドの車両構成について、基本情報から詳細な魅力までを多角的に解説しました。最後に、受注再開に向けて押さえておきたい重要なポイントをまとめます。
- グレードは快適装備が充実したFCのワングレード構成
- 価格は5MT車が2,651,000円、4AT車が2,750,000円から
- ジムニーシエラに対し全長とホイールベースを340mm延長
- エンジンはシエラと共通の1.5L K15B型を搭載
- 車重は約100kg増加しているため動力性能は要確認
- 伝統のラダーフレーム構造やパートタイム4WDを継承し悪路走破性は健在
- 最小回転半径は5.7mと大きいため小回り性能には注意が必要
- 燃費はシエラより若干低下しWLTCモードで13.6〜14.9km/L
- ボディカラーは新色2色を含む全6色展開
- 後席の居住性は足元空間の拡大などで大幅に向上
- 4名乗車時の荷室容量は実用的な211Lを確保
- 後席を倒しても荷室はフルフラットにはならない
- 安全装備はデュアルカメラブレーキサポートへと進化
- 4AT車にはACCや後退時ブレーキサポートなど運転支援機能が充実
- 3つの純正スタイルパッケージで手軽にカスタムを楽しめる