スズキのハスラーで遠出を計画しているけれど、「ハスラーは長距離だと疲れる」という評判が気になっていませんか?
特に高速道路を長時間走る際の安定性や、軽自動車ならではの欠点や弱点が心配になる方も多いでしょう。
この記事では、ハスラーでの長距離運転が本当に疲れるのか、その原因と快適なドライブを実現するための具体的な対策を詳しく解説します。
記事のポイント☝️
- ハスラーで長距離が疲れると言われる具体的な理由
- 高速道路での安定性や弱点
- ターボや14インチタイヤなどによる改善策
- デリカミニなど他車種との乗り心地の違い
「ハスラーで長距離は疲れる」と言われる理由

- 軽自動車で長距離運転すると疲れるのはなぜ?
- 横風で安定性が低く高速道路が怖い?
- シートや騒音がハスラーの欠点・弱点
- パワー不足を感じるNAエンジン
- 小さな燃料タンクと給油のストレス
軽自動車で長距離運転すると疲れるのはなぜ?

結論から言うと、軽自動車は街乗りでの利便性を最優先に設計されているため、普通車に比べて長距離運転では疲れやすい傾向があります。
その理由は、主に3つの制約にあります。まず、排気量が660cc以下に定められているため、高速道路の合流や追い越し、登り坂ではエンジンを高回転させる必要があり、エンジン音や振動が大きくなりがちです。
次に、車体が軽くコンパクトであるため、横風の影響を受けやすく、路面の凹凸からの衝撃も伝わりやすくなります。
最後に、コストを抑えるために普通車ほどの遮音材や厚みのあるシートが使われていないことが多く、これも疲労につながる要因です。
このように、軽自動車の持つメリットが、長距離運転のシーンではデメリットとして現れることがあるのです。
軽自動車が長距離で疲れやすい主な理由
- パワーの制約:エンジンを高回転させる必要があり、騒音や振動が発生しやすい。
- 車体の軽量性:横風に弱く、路面からの衝撃が伝わりやすい。
- コストと設計:遮音性やシートの快適性が普通車に劣る場合がある。
横風で安定性が低く高速道路が怖い?

ハスラーは最低地上高が高く、スクエアなボディ形状が特徴のクロスオーバーSUVです。このデザインは悪路走破性や室内の広さに貢献する一方で、高速道路では横風の影響を受けやすいという側面があります。
特に、橋の上やトンネルの出口など風が強い場所では、車体が左右に振られる感覚を覚えることがあり、これが「高速道路が怖い」と感じる一因になります。
車高が高い車全般に言えることですが、軽量な軽自動車であるハスラーは、大型トラックが隣を通過する際の風圧でも影響を感じやすいです。
このため、ドライバーは無意識にハンドルを細かく修正する必要があり、長時間にわたると精神的な疲労が蓄積しやすくなります。直進安定性が普通車に比べて低いと感じる点は、ハスラーで高速走行する際の注意点と言えるでしょう。
もちろん、これはハスラーに限った話ではなく、N-BOXやタントのようなスーパーハイトワゴンでも同様の傾向が見られます。背が高いデザインの軽自動車を選ぶ際は、ある程度は仕方がないと割り切る必要もあるかもしれませんね。
シートや騒音がハスラーの欠点・弱点

長距離ドライブの快適性を左右する重要な要素として、シートの出来栄えと車内の静粛性が挙げられます。この2点が、ハスラーの欠点・弱点として指摘されることがあります。
シートの乗り心地
ハスラーのシートは、日常的な短距離の移動では特に問題ありませんが、長時間の運転となると腰やお尻が痛くなるという意見が見られます。
これは、シートの形状が比較的フラットで、体をしっかりと支えるホールド性が弱いためです。また、クッションが柔らかめに作られていることも、長時間同じ姿勢を保つ上ではかえって負担となる場合があります。
特に後部座席はベンチシートのため、長距離を移動する同乗者にとっては疲れやすいかもしれません。
ロードノイズやエンジン音
近年の軽自動車は静粛性が大幅に向上していますが、やはり普通車と比較するとロードノイズ(タイヤが路面を転がる音)やエンジン音は大きく感じられます。
ハスラーも例外ではなく、高速走行時には「ゴー」というロードノイズが車内に入り込みやすいです。特に、路面の荒れた高速道路では、オーディオの音が聞こえにくくなることもあります。
これらの騒音は、知らず知らずのうちにドライバーのストレスとなり、疲労を蓄積させる一因です。
シートの快適性や車内の静粛性は、カタログスペックだけでは分かりにくい部分です。長距離での利用を考えている場合は、購入前に試乗して高速道路を走行してみることを強くおすすめします。
パワー不足を感じるNAエンジン

ハスラーには、自然吸気(NA)エンジンとターボエンジンの2種類がラインナップされています。街乗りがメインであればNAエンジンでも十分ですが、高速道路を頻繁に利用する場合、パワー不足が疲労感を増大させる可能性があります。
特に、追い越しや合流、長い登り坂といった場面でアクセルを深く踏み込む必要が出てきます。
NAエンジンでは、アクセルを踏んでも期待するほどの加速が得られず、エンジンが唸るばかりで速度が乗らない、といった状況になりがちです。これにより、ドライバーは精神的なストレスを感じやすくなります。
乗車人数が多かったり、キャンプ道具などの重い荷物を積んでいたりすると、パワー不足はさらに顕著になります。スムーズな加速ができないことは、運転のリズムを崩し、結果として余計な疲れにつながるのです。
小さな燃料タンクと給油のストレス

意外と見落としがちなのが、燃料タンクの容量です。ハスラーの燃料タンク容量は27Lと、軽自動車の標準的なサイズです。
燃費が良いとはいえ、高速道路で速度を出すと燃費は悪化する傾向にあります。そのため、長距離を移動する際には給油の回数が必然的に多くなります。
例えば、500kmの道のりを移動する場合、途中で最低1回、場合によっては2回の給油が必要になる計算です。
頻繁にガソリンスタンドを探したり、給油のためにドライブを中断したりすることは、地味ながらもストレスや時間的なロスにつながります。
特に、サービスエリアが少ない高速道路を走行する際には、「ガス欠」の不安が頭をよぎることもあり、これも精神的な疲労の一因となり得ます。
ちなみに、競合車種として名前が挙がる三菱・デリカミニの燃料タンク容量は28Lと、ハスラーとほぼ同じです。これは軽スーパーハイトワゴン/クロスオーバーSUVに共通する課題と言えるでしょう。
ハスラーで「長距離運転で疲れる」と感じる場合

- ターボ車なら遠出も快適になるのか
- 運転支援機能で疲労を軽減する
- ハスラーの14インチ化で乗り心地は改善する?
- デリカミニと比較した乗り心地は?
- 総括:ハスラーで長距離が疲れるか?
ターボ車なら遠出も快適になるのか

結論として、ターボ車を選択することで遠出は格段に快適になります。前述の通り、NAエンジンのパワー不足は長距離運転における大きなストレス要因ですが、ターボエンジンはその不満を解消してくれます。
ターボエンジンは、排気量は同じ660ccでありながら、NAエンジンよりもはるかに力強いトルク(加速力)を低い回転数から発生させます。
これにより、高速道路での合流や追い越しがスムーズになり、登り坂でも余裕のある走りが可能です。エンジンを無理に高回転させる必要がないため、エンジン音が静かになり、車内の快適性も向上します。
高速走行ではNAエンジンとの燃費の差も少なくなるため、長距離移動が多いのであれば、購入時の価格差を考慮してもターボ車を選ぶメリットは非常に大きいと言えます。
項目 | NAエンジン (HYBRID X/G) | ターボエンジン (HYBRID X/Gターボ) |
---|---|---|
最高出力 | 36kW (49PS) / 6,500rpm | 47kW (64PS) / 6,000rpm |
最大トルク | 58N・m (5.9kg・m) / 5,000rpm | 98N・m (10.0kg・m) / 3,000rpm |
(※上記は現行モデルのスペック例です)
運転支援機能で疲労を軽減する

近年の自動車技術の進化は目覚ましく、運転支援機能は長距離ドライブの疲労軽減に絶大な効果を発揮します。
ハスラーにも、アダプティブクルーズコントロール(ACC)や車線逸脱抑制機能が搭載されています(※グレードにより装備は異なります)。
ACCは、設定した速度を上限に、前を走る車との車間距離を自動で保ちながら追従走行してくれる機能です。高速道路での渋滞時など、アクセルとブレーキの操作を繰り返す場面で、ドライバーの負担を大幅に減らしてくれます。
車線逸脱抑制機能は、車線をはみ出しそうになった際に、ステアリング操作をアシストして車線内に戻すよう促してくれます。これにより、長時間の運転で集中力が低下した際のふらつきを抑制し、安全運転をサポートします。
これらの機能を賢く活用することで、ペダル操作やステアリング操作の負担が減り、疲労を大きく軽減できるのです。
ハスラーの14インチ化で乗り心地は改善する?

ハスラーの標準タイヤサイズは165/60R15ですが、乗り心地を改善するために、あえて14インチにインチダウンするという方法があります。
インチダウンとは、ホイールの直径を小さくすることです。ホイールを14インチにすると、タイヤの外径を合わせるために、タイヤの厚み(扁平率)を増やすことになります。タイヤのゴム部分が厚くなることで、路面からの細かな振動や衝撃をより効果的に吸収し、乗り心地がマイルドになるのです。
また、14インチのタイヤは15インチに比べて一般的で選択肢が多く、価格も安い傾向にあります。特に、冬用のスタッドレスタイヤを準備する際には、インチダウンすることでコストを抑えられるというメリットもあります。
14インチ化のメリット
- 乗り心地の向上:タイヤの厚みが増し、衝撃吸収性が高まる。
- コスト削減:タイヤの価格が安くなる傾向がある。
- 選択肢の増加:タイヤの銘柄が豊富になる。
ただし、ハンドリングのシャープさが若干失われるなどのデメリットもあるため、何を優先するかで検討しましょう。
デリカミニと比較した乗り心地は?

ハスラーの競合として注目される三菱・デリカミニは、乗り心地に関してどのような評価があるのでしょうか。ユーザーの意見を見ると、高速走行時の安定感や快適性ではデリカミニに軍配が上がるという声が少なくありません。
ハスラーの乗り心地が比較的「フワフワ」とした柔らかい設定であるのに対し、デリカミニはより「しっかり」とした固めのサスペンション設定とされています。この違いが、高速道路での直進安定性やカーブでの車体の傾きの少なさにつながり、安心感や快適性の差として感じられるようです。
また、デリカミニには高速道路の同一車線内でハンドル操作まで支援してくれる「マイパイロット」が搭載されており、これも長距離運転の疲労軽減に大きく貢献します。
項目 | スズキ ハスラー | 三菱 デリカミニ |
---|---|---|
乗り心地の傾向 | 柔らかめ、街乗り重視 | 固め、安定性重視 |
運転支援機能 | ACC(追従機能付) | マイパイロット(車線維持支援付) |
もちろん、乗り心地の好みは人それぞれです。どちらが良いということではなく、キャラクターの違いとして理解し、自分の使い方に合った方を選ぶことが重要です。
総括:ハスラーで長距離が疲れるか?
この記事では、ハスラーでの長距離運転が疲れると言われる理由とその対策について解説しました。
最後に、要点をまとめます。
- ハスラーの疲労感は軽自動車特有の制約から来る
- 背の高いボディは高速道路での横風に影響されやすい
- 安定性に関しては普通車に劣る面がある
- シートは街乗り向けで長時間のサポート性は低い
- ロードノイズやエンジン音は疲労の一因となる
- 特にNAエンジンはパワー不足を感じやすい
- 小さな燃料タンクは給油回数を増やしストレスになる
- これらの欠点や弱点は対策によって改善が可能
- 長距離の遠出にはターボ車の選択が強く推奨される
- ACCなどの運転支援機能は疲労軽減に非常に有効
- 乗り心地は14インチへのインチダウンで改善できる
- デリカミニはより安定志向の乗り心地という評判
- 結論として、グレードや仕様を選べば長距離も十分にこなせる
- ただし普通車と同等の快適性を期待するのは難しい
- 購入前には高速道路での試乗がおすすめ
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